衣笠山公園

正式名称は「鞍掛山（くらかけやま）」。山の形が馬の背に鞍を置いた様子に似ていることが名称の由来だが、現在は、「衣笠山」の愛称で親しまれている。1907（明治40）年、日露戦争での戦没者の霊を慰めるために開設されたのが始まり。

公園の面積は7.4ヘクタールと広大で、三浦半島の官民有志が、頂上に「芳名不朽」の文字を刻んだ記念塔を建設し、数百株の桜樹と各種のツツジを植えた。現在では、桜樹は約3,000本、その大部分はソメイヨシノである。

全国屈指の桜の名所として有名で「サクラ日本100選」にも選出されている。毎年春になると園内はピンク色に染まり、多くの花見客で賑わいを見せる。

毎年3月下旬から4月上旬に行われる「衣笠さくら祭」は、さまざまなイベントが催されるほか、飲食の出店も行われる。また、期間中は夜間に桜のライトアップも実施。夜桜を心ゆくまで楽しむことができる。

大楠山へと続くハイキングコースとしても有名なので、お花見がてらハイキングに興じるのもいいだろう。公園に隣接する衣笠城址は、鎌倉幕府を支えた三浦一族の拠点である。歴史的なスポットも点在しているので合わせて楽しみたい。

桜以外にも楽しみ方の幅は広い。衣笠山の頂上に設置された「展望塔」からは横須賀市街や猿島、富士山などを一望できる。「わんぱくの森」には、子どもたちがのびのび遊べる遊具が設置されており、子どもたちの元気な声が響く。

「ホタルの里」では、現在も夏になるとヘイケボタルやゲンジボタルを見ることができる。季節の移り変わりに合わせてハナショウブやハンゲショウ、アジサイなども望めるため、定期的に散歩したいコースと言える。

衣笠山公園
所在地：神奈川県横須賀市小矢部4 
電話番号：046-853-8523
開園時間：8:30～17:00
https://www.kinugasayamapark.com/