注目の再開発にせまる。矢向エリアと沿線の今と未来をレポート

JR南武線「矢向」駅周辺のエリアは、再開発が進む「川崎」駅や「新川崎」駅に近く、「武蔵小杉」駅も気軽に利用できる位置にあることから、その利便性を享受する暮らしが叶うエリアです。そこで各駅周辺のこれまでの再開発を振り返りつつ、現在の街並みや今後も発展していく未来についてレポートします。

再開発で更なるにぎわいを見せる「川崎」駅周辺
再開発で更なるにぎわいを見せる「川崎」駅周辺

「川崎」駅は再開発で一大ショッピングタウンに

「川崎」駅は、JR南武線で2駅4分ほど、自転車でも10分ほどでアクセスできます。駅周辺は2003(平成15)年、重点的に市街地の整備を推進する都市再生緊急整備地域に指定され、官民が連携して再開発する環境が整いました。その結果、複合商業施設「ラチッタデッラ」や「ミューザ川崎」、ショッピングセンター「川崎DICE」、「ラゾーナ川崎プラザ」などが続々と誕生し、元々あった商店街と共に一大ショッピングタウンを形成しています。

さらに西口駅前広場を囲むようにデッキも整備され、快適な歩行アクセスが実現。2006(平成18)年には「川崎駅周辺総合整備計画」が策定され、東口駅前広場の再整備や、地下街のリニューアルなどが行われました。

約300店舗が揃う
ショッピングモール

2006(平成18)年完成の「ラゾーナ川崎プラザ」
2006(平成18)年完成の「ラゾーナ川崎プラザ」

デッキは周辺の
商業施設に直結

美しい街並みの「川崎」駅西口
美しい街並みの「川崎」駅西口


ここ数年で新たな商業施設や、市役所の新本庁舎も完成

2018(平成30)年には「川崎駅周辺総合整備計画」が改定され、新たな課題解決にも取り組まれることに。たとえば駅に新たな自由通路と改札口ができるなど、利便性の改善が続いています。また、駅周辺では2019(令和元)年にショッピングセンター「川崎ZERO GATE」、2021(令和3)年に複合商業施設「KAWASAKI DELTA」もオープンし、ますますショッピングタウンとして活性化しています。

2023(令和5)年6月には「川崎市役所」の新本庁舎が誕生し、同年11月頃に開庁式を予定。今後も旧第二庁舎が解体され、その跡地に広場が整備される予定です。

さらに「川崎」駅近くの「京急川崎」駅付近でも再開発が計画されており、駅前のビルが生まれ変わる予定のほか、駅隣接地に約1万人が収容可能な新アリーナを軸としたまちづくりの検討が進んでいます。

商業棟・オフィス棟・
ホテル棟で構成

2021(令和3)年完成の「KAWASAKI DELTA」
2021(令和3)年完成の「KAWASAKI DELTA」

2023(令和5)年11月に
開庁予定

「川崎市役所」の新本庁舎
「川崎市役所」の新本庁舎


「新川崎」駅では歩行者用通路やショッピングビルが完成

「新川崎」駅も、自転車で10分ほどと近い距離にあります。2016(平成28)年には、JR南武線で隣の「鹿島田」駅と繋がる歩行者通路が完成。乗り換えがスムーズになったうえ、屋根付きなので雨の日も快適に利用できます。2015(平成27)年には、歩行者通路の途中に商業施設「新川崎スクエア」がオープン。同年には「新川崎」駅西口の商業施設「シンカモール」前に、「新川崎交通広場」も完成しました。

これらの再開発は「新川崎地区整備事業」によるもので、東洋一の規模と言われた新鶴見操車場の遊休地を中心に、住宅やものづくり・研究開発拠点などが整備されてきました。また、ものづくり・研究開発拠点ですと、2000(平成12)年に「慶應義塾大学 新川崎タウンキャンパス(K2キャンパス)」が誕生し、エリアはアカデミックな雰囲気も漂うようになりました。

また、2003(平成15)年にベンチャービジネス創出支援施設「かわさき新産業創造センター(KBIC)」、2012(平成24)年に「ナノ・マイクロ産学官共同研究施設(NANOBIC)」も完成しています。

乗り換えがスムーズに

「新川崎」駅と「鹿島田」駅を繋ぐ歩行者通路
「新川崎」駅と「鹿島田」駅を繋ぐ歩行者通路

スーパーや飲食店などが
入居

歩行者通路途中の商業施設「新川崎スクエア」
歩行者通路途中の商業施設「新川崎スクエア」


新たな産学交流・研究開発施設や複合商業施設も誕生

「新川崎」駅西口周辺では、近年も新たなスポットが誕生しています。2018(平成30)年には、JRの社宅跡地に複合施設「コトニアガーデン新川崎」が完成。2019(令和元)年には、ものづくり・研究開発拠点の集大成となる「産学交流・研究開発施設(AIRBIC)」の供用も開始されました。

さらに新鶴見操車場があったことから、職員用の社宅だった建物や大型工場の跡地なども点在しており、今後も新たな再開発でさらに発展していくことが期待されています。

店舗や認可保育園などで
構成

2018(平成30)年完成の複合施設「コトニアガーデン新川崎」
2018(平成30)年完成の複合施設「コトニアガーデン新川崎」

ものづくり・研究開発拠点の集大成

2019(令和元)年完成の「産学交流・研究開発施設(AIRBIC)」
2019(令和元)年完成の「産学交流・研究開発施設(AIRBIC)」


「武蔵小杉」駅は再開発で子育てファミリーに人気の街へ

「武蔵小杉」駅は、JR南武線で9分ほどの乗車時間でアクセス可能。湘南新宿ラインで「渋谷」駅や「新宿」駅へアクセスする際の乗り換えに便利です。元々、駅周辺は京浜工業地帯の一角でしたが、都市型住宅の開発が進み、それと並行して道路の拡張や駅前広場の整備も行われました。

2014(平成24)年には「ららテラス武蔵小杉」や「グランツリー武蔵小杉」といった大型ショッピング施設が続々と誕生。公共施設なども整備されつつ、駅周辺は緑も豊かな美しい街並みへと変貌しました。休日の買い物など、子ども連れでも快適なショッピングができます。

約70店舗が入居

2014(平成24)年完成の「ららテラス武蔵小杉」
2014(平成24)年完成の「ららテラス武蔵小杉」

屋上には子どもに人気の
庭園も

2014(平成24)年完成の「グランツリー武蔵小杉」
2014(平成24)年完成の「グランツリー武蔵小杉」


「日本医科大学 武蔵小杉病院」跡地の再開発も進行中

「武蔵小杉」駅北口では、近年も大きな動きを見せています。2021(令和3)年には、「日本医科大学武蔵小杉病院」新病棟が誕生。その周辺の「日本医科大学」が保有する土地でも、新たな公園や公立小学校が完成しています。今後も住宅や健康増進施設、飲食・物販施設、保育所などが建設される予定となっており、完成すればさらに多くの人を魅了する街となるでしょう。

372床を有する総合病院

2021(令和3)年完成の「日本医科大学武蔵小杉病院」
2021(令和3)年完成の「日本医科大学武蔵小杉病院」

今後も飲食・物販施設
などが建設予定

新病棟横に完成した公園や公立小学校
新病棟横に完成した公園や公立小学校


「矢向」駅周辺も高架化への手続きが進行中

最後に「矢向」駅周辺の動きを見てみましょう。現在、当駅から「武蔵小杉」駅までの約4.5kmにかけて、高架化へ向けた都市計画決定の手続きが進んでいます。2024(令和5)年3月には都市計画決定予定で、用地取得・下り線高架化工事・上り線高架化工事のステップを踏み、現時点では、2039(令和21)年頃に上下線高架化完成の計画となっています。実現すれば9カ所の踏切がなくなる予定で、交通の利便性向上や新たなにぎわいの創出も期待されています!

矢向エリアは落ち着いた住宅街でありながら、再開発でにぎわいある街並みも享受できる、まさに理想的な住環境が広がっていました。

高架化により
より便利に進化する

現在の「矢向」駅
現在の「矢向」駅

穏やかな
住環境が広がる

矢向エリアの街並み
矢向エリアの街並み


発見ポイント!

高架化に向けた計画が進む「矢向」駅
高架化に向けた計画が進む「矢向」駅

  • (1)大型商業施設が続々と誕生しており、多彩なショッピング施設を利用できる
  • (2)商業施設だけではない、街のにぎわい創出や利便性向上のための開発も進む
  • (3)最寄りの「矢向」駅も、高架化で更なる発展が期待される

2023(令和5)年8月時点の情報です。

注目の再開発にせまる。矢向エリアと沿線の今と未来をレポート
所在地:神奈川県川崎市幸区