「登戸」駅周辺エリアで進む区画整理事業の今をレポート!
川崎市の北西に位置する「登戸」駅。小田急線の快速急行が停車し、近くを流れる多摩川を渡れば東京都というアクセス利便性が魅力です。また、JR南武線も乗り入れているため、その利便性によって人口増加や市街化を遂げてきました。現在、駅周辺は川崎市の地域生活拠点、そして多摩区の中心地区として「登戸土地区画整理事業」が進行中。今後どんな風に街が生まれ変わっていくのか、現地を歩きながらレポートします!
「登戸土地区画整理事業」の概要
「登戸土地区画整理事業」は、「登戸」駅から隣の「向ヶ丘遊園」駅周辺まで約37.2ヘクタールのエリアで進んでいます。エリア内は「登戸」駅前地区をはじめ、2駅の連携地区や、界隈商業地区などで構成されており、2026年度(令和8年)の基盤整備完了を目指しています。
区画整理事業の内容は、地域の中心商業地区として商業や業務機能の強化、安全で快適な市街地の形成を目的としており、生活環境の改善だけでなく公共施設の整備によって防災性の向上も図られていく予定です。
「登戸駅前広場」は居心地よく歩きやすい空間に
2023(令和5)年度からは、「登戸駅前広場」の整備が始まりました。2026年(令和8)年度の完了を目指し、バスやユニバーサルデザインタクシー対応の駐停車スペース、障がい者用停車施設などが整備される予定です。
また、駅前広場や周辺の道路は無電柱化され、乗換用デッキと連続した上屋も設置。「生田緑地」の玄関口にふさわしい街並みとして、自然を感じられる歩行空間や植栽も施されていきます。
無電柱化され、
自然も多く施される予定
駅前には新たな商業施設や公園も生まれる
「登戸駅前広場」から通りを渡ったところでは、2025(令和6)年度に「(仮称)登戸駅前地区第一種市街地再開発事業」が着工予定です。2028(令和10)年度の竣工を目指して、地上38階、地下1階、高さ約140mのタワービルが建てられ、低層部には新たなにぎわいを創出する商業施設が並ぶだけでなく、駅と繋がる歩行者デッキやオープンスペースも整備されます。
タワービル建設地の横では、2023(令和5)年6月に「登戸3号街区公園」がオープニングイベントと共に誕生しています。「登戸の顔となる公園をみんなで育てよう」をキャッチフレーズに、公園中央には3連の土管やモニュメントを配置。砂場やすべり台など遊具ゾーンも1ヶ所にまとめられ、子どもが楽しく安全に遊べる空間が形成されており、早くも地域住民の憩いの場としてにぎわっています。
低層階には商業施設が
並ぶ予定
早くも子どもたちに
人気の公園に♪
「登戸」駅前からのびる人々が楽しみ憩う通り
2023(令和5)年5月には、全長約400m・幅員16mの「登戸2号線」という新たな通りも完成しました。「登戸」駅前と「向丘遊園」駅前、さらに多摩川と「生田緑地」を結ぶ通りとして、“多彩な人々を引き寄せ、人々が楽しみ、憩う通り”を目標に沿道のまちづくりが進行中。「イツモの日(通常時)」は住民にとって楽しく安全で心地いいまちを、「ハレの日(特別な日)」は誰もが訪れたくなるにぎわいあるまちを目指します。
「登戸2号線」では続々と店舗がオープン
「登戸2号線」では、道路や建物、緑が一体化する空間が作り出され、様々な世代が楽しめるテナントの誘致が予定されています。また、通り沿いにテーブルセットやキッチンカーを配置するなど、利活用の社会実験・ワークショップも実施されています。
訪れた時にも、自家焙煎の珈琲店「Roast Design Coffee B-side」をはじめ、おにぎり専門店「Onigiri Stand R2」や「世界の銘酒 おりかわ」など、新しい店舗が続々とオープンしていました。2026(令和8)年までに通り沿いは、歩行者天国にもなる商店街となる予定です。
新しいお店が続々と
オープン
店内でのんびり
お茶できます
駅前以外にも2つの公園が誕生
区画整理事業エリアの南では、「緑豊かなみんなの公園」がキャッチフレーズの「登戸1号街区公園」が整備中。現在も約995㎡が仮開放されているので利用できますが、完成すれば約2,500平方メートルに拡幅され、シンボルツリーや築山、歴史モニュメントなども設置される予定です。
2024(令和6)年度以降には、「登戸2号街区公園」も「登戸」駅から西へ400mほどの場所で整備されます。「みんなの木陰~地域の特徴を活かした多世代の笑顔あふれる公園~」をキャッチフレーズとし、敷地内にシンボルツリーやサークルベンチ、パーゴラなどが設置されるだけでなく、津久井道や小泉橋など地域の歴史も感じられる公園になる予定です。
完成すれば
倍以上の広さに!
広さ約2500㎡の
公園になる予定
2022(令和4)年からは公共空間利活用促進プロジェクトを実施
区画整理で街が更新されていく中、2022(令和4)年度からは公共空間利活用促進プロジェクト「登戸・遊園こうしん中」も実施されています。これは道路や空き地などの公共空間を、憩い・交流の場として活用する取り組み。2023(令和5)年11月には、非日常のにぎわいを楽しめるイベント「ミライノバ ハレの日2023」が、「登戸」駅前のタワービル建設地や「登戸2号線」で開催。今後も様々な取り組みが行われる予定です。
いかがだったでしょう。「登戸」駅周辺のエリアは、区画整理事業が進むにつれて、ますます注目の街となりそうですね!
公共空間を憩い・交流の
場として活用
発見ポイント!
- (1)機能性と自然が同時に享受できる「登戸駅前広場」が整備される!
- (2)新たな商店街が誕生予定で、街が今まで以上ににぎわう予感!
- (3)3つの新しい公園が整備され、より子どもが外遊びしやすい環境になる
「登戸」駅周辺エリアで進む区画整理事業の今をレポート!
所在地:神奈川県川崎市多摩区