子育てレポート

自然の遊び場へのアクセスも良く、公共・子育て施設もそろった南藤沢エリアの子育て環境レポート

神奈川県の東南部に位置する藤沢市は、相模湾に面した温暖な気候と豊かな自然環境に恵まれながら、商業施設など利便性も高い住環境。慶應義塾大学や湘南工科大学などの湘南キャンパスがある文教エリアでもあります。中でも「藤沢」駅の南に広がる南藤沢は、商業施設だけでなく市役所などの公共施設も集まっている上に、江の島や海に近いのも魅力的。今回はそんな同エリアを歩いてまわり、子育て環境をレポートします。

「片瀬西浜・鵠沼海水浴場」
「片瀬西浜・鵠沼海水浴場」

藤沢市の子育て支援制度

子育て支援に力を入れる藤沢市。2023(令和5)年4月1日時点の国基準の待機児童数は3人で、今後も継続して待機児童ゼロをめざします。妊産婦や乳幼児のいる家庭に対して必要な支援をコーディネートする「藤沢版ネウボラ」も実施。地区の担当保健師が継続的に相談・支援等を行っています。

他にも、1歳6か月児健診を終了した親子に対しておすすめの絵本1冊とブックリストなどが入ったブックスタート・パックを進呈するブックスタート事業や、保育課で子どもの預け先に関する保護者の相談に応じ、一時預かりなどの保育サービスについて情報を提供する「保育コンシェルジュ」などがあり、安心して出産や育児ができる環境を整えています。

「ネウボラ」は「アドバイスの場」という意味

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コンシェルジュの
多くは予約制

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乳幼児親子が楽しく過ごせるひろばが充実

市内に4カ所ある子育て支援センターでは、月~土曜日、子育て中の保護者が子どもと過ごせて親子同士の交流もできる「つどいの広場」を実施。子育てアドバイザーによる育児相談の他、子育て情報も得られます。乳児を育てる人や妊婦が子どもと過ごせる「0~6か月ベビーのひろば&プレママ」なども用意されています。

南藤沢エリアなら、「イトーヨーカドー 藤沢店」に隣接する「藤沢保育園」に併設された「藤沢市子育支援センター」が便利。地域に寄りそうアットホームな子育て支援センターです。施設内には「子育てひろば」があり、「つどいの広場」と同じく乳幼児親子のための場が用意されています。

2021(令和3)年4月にオープンした地域交流拠点「藤-teria(ふじてりあ)」内の「藤が岡つどいの広場」に足を運んでみるのも良さそうです。「つどいの広場」に準ずる活動「藤沢版つどいの広場」もあり、「村岡公民館」の「むらっこひろば」なども利用できるでしょう。

アットホームな
センターです

「藤沢市子育て支援センター」
「藤沢市子育て支援センター」

「藤-teria」の
2階にあります

「藤が岡つどいの広場」
「藤が岡つどいの広場」


多くの保育園が駅周辺に点在

藤沢市によると、2020(令和2)年度には7,959人だった認可保育所等定員数は2022(令和4)年度には9,061人と大幅に増え、2024(令和6)年度にはさらに増えて9,503人になる見込みです。数が多いだけでなく、一時預かりなど地域子育て支援を行っている園が多いことも特長です。

特に駅から近いのは、園庭開放や育児相談などで地域の子育て家庭の支援を積極的に行う公立園「藤沢保育園」、キリスト教保育を実践している「みくに幼稚園」。2021(令和3)年に開園した企業主導型保育園「じぶんみらい保育園」では、外国人講師が週3日一日中園児と過ごすことで自然な英語に親しめます。

南口から延びる藤沢鎌倉線沿いにある「アワーキッズ南藤沢」、午後7時までの延長保育を行う「ゆめの森保育園」もあります。未就園児クラスを用意している「もみじ幼稚園」や「むらおか幼稚園」、モンテッソーリ教育を柱とする「富士幼稚園」など幼稚園も点在しています。

勇気づけの子育てが
コンセプト

「アワーキッズ南藤沢」
「アワーキッズ南藤沢」

藤沢教会が設立

「みくに幼稚園」
「みくに幼稚園」


南藤沢エリア周辺の公立小中学校

藤沢市にある35の市立小学校と19の市立中学校から、南藤沢周辺の小中学校をご紹介しましょう。「藤沢市立大道小学校」は「藤沢」駅の北側、市役所の近くにあり、「ともに学び ともに育つ 大道の子」を教育目標に掲げています。2023(令和5)年4月4日現在、普通学級が21クラス、特別支援学級が3クラスあり、685名の児童が通っています。低学年は「新林公園」に遠足に行くなど、地元の豊かな自然を活かして学んでいます。

弥勒寺にある「藤沢市立村岡中学校」は、1980(昭和55)年に創立。2023(令和3)年度の教育目標に「自分を見つめ、粘り強く考え、そして共に生きる」、スローガンに「当たり前を積み重ねて特別になる」を掲げ、「自ら考えて行動できる生徒」をめざしています。

境川沿いに立つ

「藤沢市立大道小学校」
「藤沢市立大道小学校」

閑静な住宅街に立地

「藤沢市立村岡中学校」
「藤沢市立村岡中学校」


子どもたちの遊び場、居場所があちこちに

市内には、小中学生や乳幼児親子を対象とした施設「藤沢市子どもの家」が18カ所点在。地域ボランティアが見守る中、遊具や図書コーナーで自由に遊べます。南藤沢周辺だと、「藤沢市立大道小学校」近くの住宅街にある「村岡子どもの家(のびのびランド)」が利用しやすいでしょう。2016(平成28)年にオープンした施設で、屋内にネット遊具やボルダリング遊具などがあるので、雨の日でものびのびと遊べます♪ 庭もあって屋外遊びも可能。人工芝生なので裸足で走り回れますよ。

藤が岡の住宅街にある「大道子どもの家(わくわくランド)」もおすすめです。地域交流拠点「藤-teria」内にあり、アスレチック遊具をはじめ、図書や貸し出し用のおもちゃが充実しています。他にも「藤沢子どもの家(ふじっこ砦)」などがあります。

また、小学校区ごとに放課後児童クラブが設置されており、2023(令和5)年4月1日時点で77クラブが運営されています。対象は、就労などで保護者が放課後に不在となる市内在住・在学の小学生。大道小学校区域では、「藤-teria」内にある「チンチロ児童クラブ」、「藤沢市立大道小学校」の一角にある「かわせみ児童クラブ」に続き、2023(令和5)年4月に「デルソル・キッズクラブ」がオープンしています。

雨の日も
楽しく遊べる♪

「村岡子どもの家(のびのびランド)」
「村岡子どもの家(のびのびランド)」

知的好奇心を
くすぐる遊び場

「大道子どもの家(わくわくランド)」
「大道子どもの家(わくわくランド)」


周辺および通いやすい進学校や教育環境

藤沢市は文教エリアでもあり、子どもを通わせたい魅力的な学校が市内に多くあります。鵠沼の「神奈川県立湘南高等学校」は県内屈指の公立進学校で、2007(平成19)年に神奈川県教育委員会から「学力向上進学重点校」に指定され、2013(平成25)年にはこれら学力向上進学重点18校の牽引役たる「アドバンス校」指定を受けています。

私立は中高一貫のミッションスクールが多く、片瀬山の高台にある女子校「湘南白百合学園中学・高等学校」もそのひとつ。伝統を大切にしながら、自主性と語学力を重視したグローバル人材を育成しています。みその台にはカトリック系の「聖園女学院中学校・高等学校」もあります。

横浜市東部の高校も通いやすいでしょう。中区にある中高一貫のカトリック系男子校「聖光学院中学校・高等学校」は、2018(平成30)年から文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクールの指定を受けています。中区には、神奈川私立女子御三家のひとつに数えられる完全中高一貫校「フェリス女学院中学・高等学校」もあります。どちらも「藤沢」駅から最寄り駅まで40分程度でアクセス可能。

「藤沢」駅周辺には小中高生と幅広く対応する「みんなの塾」や「城南コベッツ」といった進学塾があるので、受験にも安心してチャレンジできるでしょう。

横浜市と湘南エリアの
間に位置

「神奈川県立湘南高等学校」
「神奈川県立湘南高等学校」

教育目標は
「愛ある人として」

「湘南白百合学園中学・高等学校」
「湘南白百合学園中学・高等学校」


緑あふれる公園で遊び、近くの海でレジャーを満喫

大小さまざまな公園や、遊歩道なども点在。「藤沢」駅から徒歩10分ほどの「東奥田公園」は、住宅街にある小さな公園。定番遊具がそろっていて、小さな子どもを遊ばせるのにぴったりです。南に2~3分歩くと「奥田三角公園」があり、こちらも子どもの遊び場に良さそうです。

さらに南にあるのは「藤沢市民会館」に隣接する「奥田公園」。見通しが良くて開放感たっぷり♪「イトーヨーカドー 藤沢店」のはす向かいにあるので、買い物帰りに立ち寄れそうです。さらに進むと緑深い谷戸に「新林公園」が広がっています。山の尾根に沿う自然散策路ではリス、山の湧水を集める池では市の鳥カワセミが見られ、藤沢の中心街近くとは思えない環境!風情ある古民家や遊具が充実した冒険広場もあります。東海道線の線路付近から「奥田公園」辺りまでの境川沿いにある桜並木も、お花見や散歩に良さそうです。

「江ノ島」駅周辺まで行けば人気のレジャー施設がたくさんあるので、休日も遠出することなく楽しめます。富士山を望む「神奈川県立湘南海岸公園」で日光浴やマリンスポーツを楽しむも良し、「新江ノ島水族館」でシラスやクラゲの展示を楽しむのも良し。江の島に渡って、「江の島ホテル」の温泉やスパで日頃の疲れを癒すのもいいでしょう。

遊具が充実した
「冒険広場」

「新林公園」
「新林公園」

えのすいの愛称で
親しまれる

「新江ノ島水族館」
「新江ノ島水族館」


発見ポイント!

「奥田公園」
「奥田公園」

  • (1)公園や広場が充実していて、子どもを遊ばせやすい環境が整っている
  • (2)海や江の島など自然が身近で、子どもをのびのび育てられる
  • (3)教育施設が豊富にあり、子どもの選択肢を広げられる

自然の遊び場へのアクセスも良く、公共・子育て施設もそろった南藤沢エリアの子育て環境レポート
所在地:神奈川県藤沢市