スペシャルインタビュー

海沿いの家を求めて三浦海岸に移住!マリンスポーツの楽しさを広める「S-RIDE(エスライド)」

京浜急行「三浦海岸」駅から徒歩10分。三浦半島金田湾に面した国道沿いにある「S-RIDE(エスライド)」は、マリンスポーツのスクールやBBQの器材レンタルなどを行っている。

これまでさまざまな海沿いの町で暮らしてきた「S-RIDE(エスライド)」代表の佐藤誠司さんに、三浦海岸の変化や魅力について伺った。

家探しがきっかけで三浦海岸に店を構えた

「S-RIDE」代表 佐藤誠司さん
「S-RIDE」代表 佐藤誠司さん

――サービス内容など、ますは「S-RIDE」の概要をお教えください。

佐藤さん:「S-RIDE」は、今から15年程前にオープンし、ウインドサーフィンやSUP、シーカヤックなどのスクールや機材レンタルを行っている店舗です。最先端のマリンスポーツである「ウイングフォイル」の体験もできるのですが、初心者から上級者まで、幅広くサポートしています。

また、BBQの器材レンタルや食材提供なども行っています。三浦海岸はとにかくビーチが広いので、BBQやビーチバレー、ビーチサッカーなどスポーツを楽しむのにも最適な環境なんですよ。

広いビーチとゆったり歩ける歩道
広いビーチとゆったり歩ける歩道

――この地に店舗を開いた理由は、どんなところにあるのでしょうか。

佐藤さん:三浦海岸で店を開くことになったきっかけは、僕の家探しです。若い頃、ウインドサーフィンの選手として活動していたのですが、御前崎や逗子、鎌倉、海外ではマウイ島など、ずっと海辺の町で暮らしてきました。中年に差し掛かり、そろそろどこかに家を買って腰を落ち着けようと思ったときも、当然のように海辺で物件を探していました。

当時は鎌倉のマリンスポーツ店で働いていたのでその辺りでも探しましたが、なかなか手頃な物件が見つからなくて。そんなときにいい物件が見つかったのが、この三浦海岸だったんです。三浦海岸はウインドサーフィンで有名なスポットでしたので、選手当時から知っていて多少土地勘もありましたし、ここに家を買うことにしました。その流れで、お店もここに開くことになったわけです。

当店を利用されるお客様の多くは、横浜や横須賀、都心から通っています。僕は昔、車で三浦海岸に来ていたので、「三浦海岸」駅が海からこんなに近いとは知りませんでしたが、駅からの距離近いからこそお客様は電車でも来やすいのだと思います。

コロナ禍を機に、海での遊び方が成熟した

店の脇にはSUPボードやシーカヤックがずらり!
店の脇にはSUPボードやシーカヤックがずらり!

――三浦海岸で人気のマリンスポーツはありますか。家族連れや子どもでも楽しめるものがあれば、その魅力と合わせてお教えください。

佐藤さん:気軽に楽しむなら、やはりSUPがおすすめです。SUPは、ハワイのマウイ島で、風が無いときでも海で遊びたいウインドサーファーたちが始めたと言われています。水上に浮かべたボードの上に立ってオールで漕ぐ遊びなのですが、他のマリンスポーツと違い、波があまりないことが良い条件となりますので、誰でも簡単に楽しむことができます。三浦海岸の海は波があまり立たないので、まさにうってつけの環境なんです。

今ではSUPはその手軽さが万人に支持されるようになり、全世界で爆発的な人気スポーツとなりました。水上散歩を楽しむだけでなく、ボードの上でヨガや釣りを楽しんだり、波に乗ったり、幅広い遊び方ができるのも魅力です。つい最近も、主人公の女の子がSUPのインストラクターという設定のテレビドラマがあり、改めて人気の高さを感じています。

初心者でも気軽に楽しめるSUP
初心者でも気軽に楽しめるSUP

もうひとつは「ウイングフォイル」。これもマウイ島で生まれた、新しいマリンスポーツです。海面から浮き上がることもできる、今まで味わったことのない乗り心地が特長です。これはSUPとは違い、真冬でも毎週海に来るような熱意がなければ、なかなかこれをコントロールする能力は身に付きません。ただ、乗れるようになれば最高に楽しい乗り物で、風を使って海の上を自在に浮遊しながら滑走できます。実は年齢に関係なく楽しめるので、70代でも楽しんでいる方がたくさんいらっしゃいます。

――夏は観光客でもにぎわうと思います。夏のビーチの様子についてお聞かせください。

佐藤さん:コロナ前は、海を楽しむというより、海の家を楽しむ方が多い海水浴場でした。飲食について厳しい規制が行われていたコロナ禍を経て、SUPやカヌーなどを持ち込んで遊んだり、ビーチでテントを張って食事をしたりする人が増えました。

このように、コロナ禍を機に、海に来る皆さんの遊び方が成熟したと感じます。その海の変化の一端を担っているのはSUPでしょう。ただ、SUPは新しいスポーツなので、まだ個人のリスクコントロールが不十分で、沖に流されて戻れなくなるなどの事故も起きています。注意点を十分に確認した上で楽しんでほしいと思います。

さまざまなマリンスポーツでにぎわう「三浦海岸海水浴場」
さまざまなマリンスポーツでにぎわう「三浦海岸海水浴場」

三浦海岸エリアは、移住者の多いフロンティアスピリットが育んだ元気な街

――マリンスポーツを楽しむにあたり、三浦海岸ならではの魅力があればお聞かせください。

佐藤さん:ウインドサーフィンには、サイドショアといって海岸に対して平行に吹く風が適しています。三浦海岸は年間を通していい風が吹くメジャーなスポットで、ウインドサーフィンのワールドカップも開催されています。特に冬場には北東からいい風が吹くため、日本全国からウインドサーファーたちがやってきて、真冬の冷たい風の中ウェットスーツに身を包んで頑張って練習しています。風か吹いても波が立たないので、ウィンドフォイルにも向いています。

また、湘南のようにオーバーツーリズムになっていないのもいいですよね。それと、気軽に釣りを楽しめるのも三浦海岸の良さ。僕はよく折り畳みの竿を持って海に出てSUPフィッシングも楽しんでいます。

人も少なく、ゆったり過ごせる三浦海岸
人も少なく、ゆったり過ごせる三浦海岸

――地域の施設や企業、移住者などとの交流があればお聞かせください。

佐藤さん:三浦市は全国に向けてマリンスポーツの魅力を発信していて、小中学校の修学旅行生が多く来ます。その受け皿となる体験スクールの依頼を、三浦市のもてなし課からいただいています。

三浦市が発行しているパンフレット
三浦市が発行しているパンフレット

また、移住してお店を開く人が挨拶に来てくれることも最近増えてきました。観光で来た方から、近くの店を聞かれることはよくあって、そういうときはお互いのお店を紹介し合っていたりします。

僕自身もそうですが、移住者が元気な地域だと感じますね。都会から移住してきた人の方が、この三浦海岸に求めるものがはっきりしているからかもしれません。ここ数年の間に新しいカフェが何軒かできましたし、別荘などのセカンドハウスも周辺に数多く建てられました。コロナ禍で働き方が変わったことで、移住者は増えていると思います。

心に安らぎが生まれ、絶景が暮らしの一部になる

「S-RIDE」スタッフの皆さんと佐藤さん(左端)
「S-RIDE」スタッフの皆さんと佐藤さん(左端)

――「三浦海岸」で暮らす魅力についてお聞かせください。

佐藤さん:まず、冬は暖かく、夏は涼しい。都内と比べ3℃くらい違います。次に、海と駅の距離が近い。そして野菜が美味しい!魚がおいしいのは当たり前すぎて感じなくなってきています(笑)。

東京湾には一級河川が数多く流れ込んでいるため、湧昇流が生まれて植物プランクトンが大量に繁殖し、良い漁場になるそうですね。それが魚の美味しさに直結しているのでしょう。野菜もミネラル分が高い潮風のおかげでおいしく育つと農家の方々は言っています。近くの三崎港は、国内最大級のマグロ漁港。「三崎港」駅近くにはおいしいマグロ屋さんがたくさん立ち並んでいますよ。

三崎港からも届けられる「三崎生鮮ジャンボ市場」
三崎港からも届けられる「三崎生鮮ジャンボ市場」

――三浦海岸に住んでいるからこそ楽しめる、年間通じての楽しみがあればお聞かせください。

佐藤さん:やはり一番は海でしょう。目の前に海があり、徒歩や自転車ですぐ浜に出られます。真冬でも海に入っている方がたくさんいますし、入らなくても海を近くに感じるだけでリラックスできます。

それに毎朝、房総半島から昇る朝日を見られます。条件のいい日の朝焼けは震えるぐらいキレイです。そんな景色が生活の一部になることを想像してみてください。一瞬でも横目に海を見てから仕事に向かうのと、普通の住宅地から仕事に向かうのとでは気持ちが全然違います。心に大きな安らぎが生まれます。日々過酷な仕事に追われている方には特におすすめです。月が昇ってくるところが見えるのもいいですね。

房総半島から昇る朝日
房総半島から昇る朝日

――最後に、これから三浦海岸エリアにお住まいになられる方々へメッセージをお願いします。

佐藤さん:この辺りは海の上が畑になっていて田舎の雰囲気があり、一方で横浜や横須賀、都心からのアクセスがいい。ほどよく田舎でほどよく都会という、調和が取れたエリアです。特に「海が好き」「マリンスポーツが好き」という方には絶好の場所です。

あと、歴史好きの方にとってもたまらなく魅力的な場所のようです。私は歴史に疎いのですが、坂本龍馬が黒船をこの地で初めて見たとか、陣屋があるとか、歴史的にも面白いことがたくさんあるみたいですよ。

 

「S-RIDE」代表 佐藤誠司さん
「S-RIDE」代表 佐藤誠司さん

S-RIDE(エスライド)

代表 佐藤 誠司さん
所在地:神奈川県三浦市南下浦町菊名7-5
http://s-ride.com/
※この情報は2023(令和5)年9月時点のものです。

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