5周年を迎えた「大和市市民交流拠点ポラリス」とリニューアルされた「やまと公園」「星の子ひろば」

多くの子育て世帯が住む大和市北部には、子どもの遊び場や居場所、乳幼児親子が安心して過ごせる場所が整備されている。北部の交流拠点である「大和市市民交流拠点ポラリス」の指定管理者、そしてポラリスに隣接する「星の子ひろば」などを管理する大和市役所みどり公園課の方に、各施設の魅力などを伺った。

乳幼児から中高生まで、多くの子どもたちに利用されている

――まず「ポラリス」の概要についてお教えください。

館長　2018（平成30）年8月にオープンした大和市の施設です。会議室や体育館などを備え、地域住民の生涯学習や文化芸術活動、スポーツ、子育てなどを支援しています。また、さまざまなイベントを実施することによって地域の賑わいを生み出しています。南北に長い大和市の北部の交流拠点という意味で、ラテン語で北極星を意味する「ポラリス」と名付けられました。

――利用者層や利用者数についても教えていただけますか。

館長　１日の利用者は、日によりますが多い時で1,000人を超えます。午前中はシニアの方も多いですが、小学生など全体的には子どもが多いですね。個人学習の場として利用する中高生も多いため、現在は学習室開放も行なっています。試験前や試験期間中ともなると、午後3時くらいには席が埋まってしまいます。近隣に学校が多いことに加え、大和市から市外の高校に通う子が帰りに立ち寄るケースも多いようです。

「親子交流サロン」と「親子交流テラス」は、主に乳幼児とその保護者を対象としたスペースです。靴を脱いでご利用いただきますが、床暖房で冬も快適にお過ごしいただけます。プレイルームは乳幼児を対象とした遊び場で、ソフト積み木と絵本が用意されています。

また、平日の午前9時～午後5時は、地域のNPO団体が「こども～る中央林間」という親子ひろばを運営しています。子育てアドバイザーが常駐しているので、育児相談をしたり、育児に関する情報提供や講座を受けられたりします。日によっては看護師さんや栄養士さんなどもいらっしゃるので、いろいろ相談できると思います。

「親子交流テラス」はテーブルと椅子が設置された誰でも使えるフリースペースで、座ってドリンクを飲んだりして休憩できるようになっています。目の前には「星の子ひろば」という公園があるので、遊ぶ子どもを窓越しに見守りながら保護者の方が一息つくのにもちょうどいい場所だと思います。

リニューアルで魅力アップ！「やまと公園」と「星の子ひろば」

――「星の子ひろば」の特長や人気の遊具についてお聞かせください。

浅野さん　東側と西側のコンセプトが異なる点が特長です。東側は2018（平成30）年4月にオープンした「市民交流拠点ポラリス」に併設する形で設置したエリアで、ポラリスの2階の踊り場からつながる大型遊具がシンボルです。他にも、ロングスライダーなど、子どもが楽しめる遊具がたくさんあります。

西側は、「土や木に触れることができる公園」をコンセプトに、「星の子ひろば」を拡張する形で再整備しました。アスファルト舗装を可能な限り少なくしていて、ターザンロープやツリーハウスなどの遊具も木製です。

――今年2月にリニューアルされた「やまと公園」の特長についてお聞かせください。また、リニューアルされた公園の見どころについてもお聞かせください。

浅野さん　「誰もがつい足を運びたくなるような公園」をコンセプトに、大規模な改修を行いました。明るく開放的で、より安全に利用できるよう、新たに芝生広場や大型遊具、休憩所等を整備しました。大型複合遊具をはじめ、「大和ゆとりの森」でも一番人気のふわふわドーム、小さな子どもも安心して遊ぶことができる乳幼児遊具エリア、チョークが置かれたらくがきコーナーなど、遊具が充実しています。

さらに、年齢や性別、障がいの有無にかかわらずみんなで一緒に遊べるインクルーシブ遊具、健康遊具もあり、誰もが楽しめる場となっています。休憩所内には男女別のトイレのほか、小児やオストメイトに対応したバリアフリートイレもあります。授乳室やキッズスペースも備えているので、あらゆる世代のみなさんが安心して利用できると思います。また、マンホールトイレやかまどベンチ、太陽光発電設備等を整備し、災害への機能も備えています。

子どもが楽しく遊べる緑地や公園が多い中央林間エリア

――「ポラリス」ではさまざまなイベントを開催されていますね。イベントの企画方針や内容、対象者についてお教えください。

企画担当者　地域の課題やニーズを考えつつ、各世代のみなさんが楽しめるよう年代別にいろいろ企画しています。

定番のイベントもいくつかあり、そのひとつは小学生向けの「ポラリス放課後ルーム」です。オセロなどのゲームに興じたり、工作をしたり、子どもたちの居場所になっている思います。また、大和市が掲げる「絵本のまちやまと」に賛同し、指定管理者として、絵本に関する取り組みをしていきたいと思っています。現在は、毎月2回ほどおはなし会を開いています。

――開設5周年を迎えられましたが、地域の交流拠点としての今後の取り組みなどがあればお聞かせください。

館長　ここ数年はコロナ禍で、地域の方と接する機会をあまり設けられませんでした。そこで今年度からは、近隣自治会との連携を強化したいと考えています。9月に予定されている自治会の秋まつりの会場が隣接する「スポーツ広場」なので、館内に休憩場所を設けて提供したり、プレイルームを開放したり、何かしらお手伝いしようと考えています。当館では10月に「第6回ポラリスまつり」があるので、そのときは自治会にご協力をお願いしようと。相互連携していければいいですね。

――中央林間エリアで子育てをする魅力について教えてください。

企画担当者　「この辺りは緑が多い」「公園の多い地域だ」という声をよく聞きます。このすぐ近くにも木々が生い茂る「宇都宮記念公園」がありますし、子育て世帯にとっては大きな魅力だと思います。

館長　ベースに利便性の良さがあります。「中央林間」駅からは新宿まで小田急線一本、渋谷まで田園都市線一本で行ける。非常に便利な立地だから住宅が建てられ、たくさんの人が引っ越してきて、発展していく中で、子育て世帯が住みやすい環境になっている街の印象があります。買い物にしても、駅前には「中央林間東急スクエア」、少し東には「りんかんモール」があり、鶴間まで行けば「イオンモール大和」もあり、不自由ないと思います。

――最後に、子育てファミリーにおすすめの場所があればご紹介ください。

館長　隣接する「星の子ひろば」には楽しい遊具がたくさんあり、いつも子どもたちでいっぱいです。3月には西側がリニューアルされ、ますます充実した遊び場になりました。最近リニューアルした「やまと公園」も子どもたちに人気がありますね。屋内なら、「シリウス」にある屋内子供広場や図書館がおすすめです。子どもが楽しめるだけでなく、大人がくつろげる空間でもあり、家族で楽しく過ごせると思います。当館と併せてぜひご利用ください。