国際都市YOKOHAMAの中枢機関

国際都市に相応しい魅力あるまちを目指して。横浜市役所都市整備局インタビュー

「横浜」駅周辺は世界の人々の交流拠点として、国際都市の玄関口に相応しい魅力に満ちた、安全で誇れるまちを目指すべく新たなまちづくりを進めている。「横浜市役所都市整備局」を訪れ、遠藤拓也さんに横浜駅周辺の再開発事業について伺った。

国際都市に相応しい魅力あるまちづくりを

現在の高島屋
現在の高島屋

――横浜駅周辺地区について、再開発の経緯を教えてください。

遠藤さん:現在の「横浜」駅は、明治19年の東海道線東京・神戸間開通を機に開業。関東大震災や太平洋戦争の空襲で建て替えを繰り返し、4代目の駅舎になります。昭和30年代には駅周辺の区画整理が進み駅前広場が整備。西口には「高島屋」も開業しました。その後、高度成長期に合わせて西口開発が進み、昭和50年代には東口の開発も加速。東西それぞれ地下街も完成し現在の姿になりました。

基盤整備の基本方針
基盤整備の基本方針

現在の駅ができて概ね50年近くが経過していますので、時代の流れとともに駅周辺の建物や環境の整備、より良いまちづくりが必要な時期に。国際化への対応・環境問題・駅としての魅力向上・災害時の安全性確保などの課題を解消し、「国際都市の玄関口としてふさわしいまちづくり」を進めるため、平成21年に「エキサイトよこはま22(横浜駅周辺大改造計画)」が策定されました。概ね20年後の駅周辺のあるべき姿を探りながら、まちの将来像とその実現に向けた戦略、まちづくりの進め方考え方を示す「まちづくりビジョン」を作成。これを地域の人や商業者、学識経験者、鉄道事業者共通の目標とし、道路や駅前広場、インフラの整備など基盤施設の整備を進めていく「基盤整備の基本方針」と景観や環境問題など民間と行政が連携・協働して再開発等を行う際のルールを示す「まちづくりガイドライン」の2部構成で計画を行なっています。

東西と地上、地下を結ぶ立体的な歩行者空間を整備

ターミナルコアイメージ図
ターミナルコアイメージ図

――「センターゾーン」の開発について現状を教えてください

遠藤さん:駅周辺のエリア「センターゾーン」ではデッキ、地上、地下を分かりやすく結びつける空間「ターミナルコア」の建設を予定しています。駅の東西それぞれ3箇所に「ターミナルコア」を設置して地下からデッキまでの縦の導線を確保。初めて来た人でも円滑に移動でき、連続した回遊性や賑わいの演出を可能にします。

デッキイメージ図
デッキイメージ図

東口では「横浜中央郵便局」を中心としたエリア「ステーションオアシス」で再開発ができないかという話し合いが、現在行われています。西へは「ステーションオアシス」からデッキを架けて西口の「高島屋」方面へ、東へは「横浜中央郵便局」前を通り「横浜そごう」と「スカイビル」の真ん中を抜けて「日産グローバル本社」、みなとみらいエリアまでデッキで繋ぐ歩行者空間の整備も検討中です。デッキの整備により東西の導線が連結しスムーズな往来が可能。津波や高潮による浸水時には、デッキを避難経路としての利用も想定しています。これにより東西を地下でしか行き来できない状況を、地上レベルでも可能に。デッキ、地上、地下レベルで構成される立体的な歩行者ネットワークを築くことができます。

駅からのアクセス性と安全性を向上。「横浜」駅をより魅力的な駅へ

地下街現況
地下街現況

――西口を中心に新たな開発が進められているとお聞きしました。

遠藤さん:「横浜」駅西口から外に出る時には、地上へ登ることが必要です。ところが西口バス乗り場へ向かうには、そこから地下街に降りてバス乗り場へ再び上がる必要があり、ややこしい構造に。現在横浜市では、駅から地下街への通路を貫通させる工事を行なっており、この工事により駅からバス乗り場へのスムーズな移動、駅を中心とした多方面へのアクセス性の強化が期待できます。

駅前広場イメージ図
駅前広場イメージ図

また駅ビルの開発に伴い、横浜の玄関口に相応しい景観形成を行うべく、エントランス性のある駅前広場の開発も同時進行中。さらに駅周辺で歩行者と自動車、バスが錯綜しないように、道路の規制や駐車場の整備にも着手予定。一方通行道路の規制変更、東口駅前広場の再編、センターゾーンの外側に方面別に駐車場や駐車場出入り口を配置するなど、駅前道路の混雑緩和対策にも着手しています。

駅からのアクセス性と安全性を向上。「横浜」駅をより魅力的な駅へ

川に背を向けたまちの現況
川に背を向けたまちの現況

――デザイン面で、特に工夫している点があればご紹介ください。

遠藤さん:今回の再開発では横浜の玄関口に相応しい交通結節空間、歩行者目線に配慮した来街者にとって快適な歩行者空間、親水空間の形成を意識して開発をしています。前述の「ターミナルコア」や歩行者空間、駅前広場に加え、個性と品のある建物デザイン、まとまり感のある建物群像、水辺を生かした夜間景観などデザイン面にもスポットをあて、専門家の意見を取り入れながら進めています。駅周辺で多様なシーンが展開することにより、ドラマ性が感じられる都市景観を目指し、印象的で魅力的な街を演出したいと考えます。

魅力的な都市景観を演出する建物デザインに工夫も

ベイクォーターウォーク
ベイクォーターウォーク

――同じく再開発で生まれた街「ヨコハマポートサイド地区」についても教えてください。

遠藤さん:「ヨコハマポートサイド地区」は、横浜駅の北東にあるエリアで、住宅や商業施設、オフィスビルが並ぶ再開発地区です。平成初期に始まった開発は既に完了していまして、開発コンセプトは「アート&デザインの街づくり」。海に面したロケーションが美しいエリアで、公園やマンションの入り口にもパブリックアートが設置されるなど景観づくりにもこだわったとても魅力的なエリアです。「横浜」駅からは「ベイクオーターウォーク」を通ってのアクセスが便利ですよ。

横浜市役所都市整備局

都心再生課 遠藤拓也さん
所在地 :横浜市中区港町1-1
電話番号:
URL:http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/tosai/
※この情報は2018(平成30)年12月時点のものです。