スペシャルインタビュー

地域とともに、愛をもって子どもを育む「幼保連携型認定こども園YMCAとつか保育園」

“イエス・キリストの愛と奉仕の精神に基づき、1人ひとりのいのちが輝く平和な社会の実現”を目指す「幼保連携型認定こども園YMCAとつか保育園」(以下「YMCAとつか保育園」)。1999(平成11)年の開園後、2019(平成31)年からは幼保連携型認定こども園として新たなスタートをしている。今回は園長の齋藤 信さんに、園の理念や特徴、同園の周辺環境についてお話を伺った。

「YMCAとつか保育園」園長の齋藤さん
「YMCAとつか保育園」園長の齋藤さん

園の特徴と「子ども」「家庭」「地域」 三者連携について

――まずは「YMCAとつか保育園」の概要と、保育理念から聞かせてください。

齋藤さん: 当園の開園は1999(平成11)年で、2019(平成31)年4月に幼保連携型認定こども園へと移行しました。当園をはじめ、系列園に共通する理念は「イエス・キリストの愛と奉仕の精神に基づき、1人ひとりのいのちが輝く平和な社会の実現を目指す」で、それを実現させるために「子ども」「家庭」「地域」の三者連携が必要と考えています。

「YMCAとつか保育園」外観
「YMCAとつか保育園」外観

この三者連携の「子ども」については、1人ひとりの子どもが愛されていると感じてもらうこと。そして「家庭」は、子どもの成長をともに喜び合えるような関係性を築くこと。最後の「地域」については、地域の人たちの見守りの中で子どもたちが育まれることと、地域の課題を共に解決していくこと。この3つを意識しながら取り組んでいます。

当園の特徴としては、里山の風景が残る「舞岡公園」をはじめ、周辺に公園が点在していることから、自然を身近に感じて遊べる環境があるというロケーションがあげられると思います。

――子どもたちが喜びそうな、起伏に富んだ園庭がありますね。

齋藤さん: もともとの園庭は平らだったのですが、開園時からの大型木製遊具が傷んできたタイミングでリニューアルをしました。園庭づくり専門の設計士を講師にワークショップを開き、職員が「園庭で子どもたちをどのように育みたいか」「子どもの頃にどんな遊びをしたか」を語り合いました。その意見を設計士に聞いていただき、理想の園庭を具体化させていくという形で進めていきました。

子どもたちが夢中になる大型木製遊具のある園庭
子どもたちが夢中になる大型木製遊具のある園庭

園庭の中央にはツリーデッキがありますが、ここは子どもが自力で登ることにチャレンジできる空間としています。まだ登れない子どもが、失敗を繰り返しながら試行錯誤をして挑戦することに学びがあると考えているので、保育者は子どもたちが安全に取り組めるよう見守るようにしています。

多岐にわたる取り組みで子どもたちの心と体を育む

――YMCAとしての取り組みは多岐にわたるそうですね。そのなかで「YMCAとつか保育園」の特徴的なものはありますか?

齋藤さん: 2日を掛け、江ノ島までひたすら歩く「海までハイク」を実施しています。初日は大船の「フラワーセンター」を経て藤沢方面まで歩いて終了。2日目は藤沢から目的地である江ノ島を目指し、到着後は海で遊んでから帰路につきます。普段から散歩に慣れていることもあって、全員が全行程を歩き切りますね。
他にも、自然に親しむ活動として舞岡での米作り、富士山でのキャンプなどを行っています。

「田んぼ活動」の様子
「田んぼ活動」の様子

他の特徴としては、栄養士が考え抜いた献立は全園共通で、栄養価が高く、安心・安全な献立となっている点があげられます。お米については、岐阜県で低農薬のお米をつくっている山田さん(山ちゃん)から、七分づきの米を取り寄せて提供しています。

自然に親しみ感性を育む子どもたち
自然に親しみ感性を育む子どもたち

――地域の方々との交流についてはいかがでしょうか。

齋藤さん: たくさんあるなかの1つを紹介すると、キリスト教の行事で、人も花も神様から与えられ、守られ、愛されて育ってきたことを感謝する「花の日」があります。この日は、地域の教会の牧師から礼拝をしていただいた後、消防署や「戸塚」駅の職員、散歩のときに声を掛けてくれる方や、隣接する高齢者施設の方に感謝の意味を込めて、お花とカードをプレゼントしています。受け取られた方から掛けられる“ありがとう”という言葉で子どもたちは喜び、さらに自己肯定感も育まれます。

教会のような雰囲気を感じる園内の様子
教会のような雰囲気を感じる園内の様子

それ以外では、地域の誰もが利用できる「絵本図書館」コーナーの設置や、NPO法人「フードバンク横浜」と協力して、貧困世帯に食料品を提供する活動のお手伝いもしています。また、子育て支援プログラム「おひさまの会」では、地域の方を対象に親子で楽しめるイベントを企画しており、園庭開放、どろんこ遊び、親子体操などをしています。

地域の方が利用できる「絵本図書館」コーナー
地域の方が利用できる「絵本図書館」コーナー

――周辺の教育環境について、どのような印象を持たれていますか?

齋藤さん: 手前味噌になってしまうのですが、戸塚エリアにおける“YMCA”の認知度は非常に高いと思います。その理由として、当園の徒歩圏内に「湘南とつかYMCA」があり、館内にあるウエルネススポーツクラブ、学童クラブ、英会話スクール、スポーツ専門学校などが連携しながらリソースを使って活動していることが背景にあると思います。

また当園に関して言えば、サッカー、体操、プール、英語といった習い事を希望される保護者のために、引率者が子どもたちをそれぞれの目的地まで連れていきます。仕事の都合で習い事に通わせられないという家庭に大変喜んでいただいています。我々のリソースが、戸塚エリアにおける教育環境に寄与できているのであれば本当に嬉しいことですね。

――これから力を入れていこうと思っている取り組みはありますか?

齋藤さん: コロナ禍で色々な対面式支援ができていなかったので、今後の情勢を見ながら、これまでのような形で各支援をしていきたいですね。保育所にはない、幼保連携型認定こども園ならではの特長や機能を活かして、地域のニーズに柔軟に応えていきたいと考えています。

2階の遊び場の様子
2階の遊び場の様子

自然豊かで健やかな暮らしができる魅力的な街

――最後になりますが、戸塚エリアの魅力についてお聞かせください。

齋藤さん: 歴史・文化に恵まれ、充実した社会インフラがあることに加えて豊かな自然があり、住みやすい街といったイメージがあります。少し歩くと畑や雑木林があり、昔ながらの里山が残っていることも魅力ですね。そのような環境があるからこそ、子どもたちは自然と触れ合いながら色々な体験ができ、健やかな暮らしができるのだと思います。

毎年のように保育園が開園していますが、それだけこの街に魅力を感じる若い世代が多いということの証左ではないでしょうか。

「YMCAとつか保育園」全景
「YMCAとつか保育園」全景

「YMCAとつか保育園」園長の齋藤さん
「YMCAとつか保育園」園長の齋藤さん

幼保連携型認定こども園YMCAとつか保育園
園長 齋藤 信(さいとう まこと)さん

所在地:神奈川県横浜市戸塚区上倉田町865-71
電話番号:045-870-3663
URL:https://hoiku.yokohamaymca.org/totsuka/
※この情報は2022(令和4)年6月時点のものです。