横浜市立東市ケ尾小学校 野田こずえ校長先生 インタビュー

子どもの笑顔が一番!学校と家庭、地域が一体となって子どもを育む「横浜市立東市ケ尾小学校」の取り組みとは

横浜市青葉区東部に位置する市尾町は、街の暮らしやすさと豊かな自然が共存するエリア。自然環境も身近にあり、住宅地からは富士山を望むことができます。閑静な住宅街の一画、小高い丘に建つ「横浜市立東市ケ尾小学校」は創立40周年を迎え、地域と共に大切に育まれてきた伝統校です。野田こずえ校長先生に同校の教育や市ヶ尾エリアに魅力について話を伺いました。

お話を伺った野田こずえ校長先生
お話を伺った野田こずえ校長先生

創立40周年を迎える地域と共に歩む学校

――「横浜市立東市ケ尾小学校」についてご紹介ください。

野田校長先生:本校は市ヶ尾の住宅地が広がる丘の上にあり、長閑な田園風景も身近にある環境。街の便利さと美しい自然が共存するエリアにあります。令和2年度に創立40周年を迎え、全校生徒は514名。教育目標は、「豊かな知性と健やかな心身を持ち、夢に向かってチャレンジする子」を掲げています。

本校の子どもたちは素直でしっかりと挨拶ができ、コミュニケーションを取ることが上手な印象。「話したい」「伝えたい」という思いが大きくなると、相手も同じ思いをもっていることに気付き、「聞く」ことの大切さがわかります。「話すこと」と「聞くこと」ができて初めて「話し合う」ことへとコミュニケーションが進化します。さらにはお互いの“考えを深める”ことにもなる大切なものです。小学校の段階から言語能力の向上に努め、多様性を認め合い、共に支え合うことが可能な子どもの育成と、グローバル化の中で生きる力、持続可能な社会の創造に貢献する力を育んでいます。

学校近隣の風景。落ち着いて学習できる環境が整っている
学校近隣の風景。落ち着いて学習できる環境が整っている

小・中学校が連携した教育を積極的に

――「小中一貫教育」の取り組みをお教えください。

野田校長先生:「多様性を認め合い、共に支え合うことができる子ども 笑顔と挨拶があふれる子ども」を「小中9年間で育てる子ども像」とし、様々な取り組みを行っています。卒業してから子どもたちが中学校へスムーズ進学できるよう、「市ケ尾中学校」の先生をお招きして6年生へ体験授業を開催したり、6年生が中学校を訪問して部活動を体験しています。毎年行われる鶴見川の清掃活動では小中合同で行われ、小学校前を通学する中学生も元気よく挨拶を交わすなど、両校の交流は積極的な印象です。夏休みには、人権についてなどの研修を合同で行います。子どもたちの気持ちに寄り添うための研究を行っています。

当たり前のことが当たり前にできる子どもに

――「ヒガイチルールブック」というものがあると伺いました。

野田校長先生:「ヒガイチルールブック」は、お友達と仲良く生活し、しっかりと学習に取り組む為のいわゆる“学校のルール”です。“学習に必要ないものは持ち込まない”、“体育館へ移動する場合はクラスで2列に並んで移動する”など、当たり前のことが当たり前にできるよう、子どもたち同士や子どもたちと先生で共通理解を図ることが目的。ルールブックがあることでお友達にも「ルールブックに書いてあるから…。」と自信を持って話すことができ、不安がなく学校生活を送ることができます。さらには先生の指導にも子どもによって偏りがなくなり、適切な指導を行うことが可能になります。

横浜市立東市ケ尾小学校の校舎
横浜市立東市ケ尾小学校の校舎

笑顔のスパイラルを大切にしたい

――“笑顔”を重要視されているとお聞きしました。

野田校長先生:子どもたちは単に“楽しい”“面白い”の笑顔ではなく、頑張ってできたから笑顔になる、お友達が頑張っているのを褒めたり褒められたりして笑顔になることが大切と考えます。これは職員全体の働き方改革の要素もあるのですが…、職員が笑顔でいることが子どもの笑顔に繋がると思うのです。教師という職にある者の多くは、少々(かなり)きつくても「子どもが成長した」「子どもが~ができるようになった」ということにやりがいと喜びを感じて頑張りすぎてしまうのです。管理職にある者として、職員の働きやすさを大切にすることで職員の心にも時間にもゆとりを生み出し、職員室を笑顔と子どもたちについての明るい話題でいっぱいにしたいと願っています。それが必ず子どもたちの笑顔をつくるからです。子どもたちの笑顔は保護者や地域の皆さんの笑顔にもつながっていくのです。

地域と共に充実した教育環境をつくり、思いやりのある子どもを育てたい

――地域との連携した学校づくりが盛んとお聞きしました。

野田校長先生:本校は、地域の方々と共に様々な教室や行事を行う「地域参画型学校運営」が特徴の一つ。「国際交流教室」では町内会のご協力のもと、1年生から6年生まで学習に応じた外国出身の方を講師にお招きしています。ロシアの方には、民族衣装やおもちゃを使って現地の文化や生の声に触れる体験を、モンゴルの方には、馬頭琴で異国情緒溢れる生演奏を披露頂くなど、子どもたちは様々な国の文化に触れる体験も。

農具や玩具を展示した「ミニ民俗資料館」
農具や玩具を展示した「ミニ民俗資料館」

様々な国や地域の文化を学ぶ
様々な国や地域の文化を学ぶ

「総合防災訓練」では近くの公園に集まり、毎朝登校時に見守りをしてくれている地域の方が引率して登校しています。「秋だよ!やってみよう」は“普段家庭や学校ではできないことを体験してみよう”がコンセプトのPTA自主事業です。地域の方は旬の野菜や果物、花などを展示してくださり、後日、給食の食材とすることで子どもたちは生きた知識として季節を学びます。保護者の方は、スライム、科学工作など、作って楽しめるブースを用意してくださり、子どもたちは目を輝かせて活動します。

子どもたちは地域の方々と接する機会が多く、物怖じせず積極的に挨拶するなど和やかな印象です。地域の方々も「子どもたちから元気をもらえて嬉しい」と仰って頂いていますので、お互い良い関係を築くことができていて大変感謝しています。子どもたちも地域のおかげで学ぶことができている、見守られている、大事にしていただいているという意識を強く持っていて、感謝の気持ちでいっぱい。今後も地域の教育力を生かすとともに、地域を愛する心情や思いやりの気持ちを育成していきたいと思います。

2019(令和元)年度の「秋だよ!やってみよう」の様子
2019(令和元)年度の「秋だよ!やってみよう」の様子

――「地域コーディネーター制度」について教えてください。

野田校長先生:「地域学校協働事業」は地域全体で子どもたちの学びや成長を支えるとともに、地域づくりを目指す活動になります。学校の考えと地域の考えを受けとめて、連携と協働を図り両者の調整をする役割を担うのが「地域コーディネーター制度」です。具体的には「ボランティア活動をしたい」という希望がある地域の方を学校に紹介したり、「ボランティアの協力・支援がほしい」という学校に地域ボランティアを紹介したりして調整するのが主な役割。これにより地域の方々の希望と学校の連携が強まり、お互いの活動が円滑になり、教育活動が広がりと活気のある充実したものになります。

本校の例では、保護者にお願いしていた「読み聞かせ」に地域の方にも加わっていただくことで、全校児童が同じ時間に「読み聞かせ」をしていただくことができるようになりました。入学したての1年生の教室にも、1か月ほどの間は地域ボランティアの方に入っていただくことで、子どもたちは安心して学校生活に慣れていきます。家庭科でも、先生一人では目が届きにくいミシンや調理の時に、地域ボランティアの皆様にサポートをお願いしています。

創立記念誌には“ヒガイチ”の笑顔と歴史が詰まっている
創立記念誌には“ヒガイチ”の笑顔と歴史が詰まっている

安心安全の暮らしが身近に。子育て世代にもオススメ

――子育て環境や街の魅力についてお聞かせください。

野田校長先生:前述の通り、豊かな自然と街の便利さが共存しているのが市ヶ尾エリアの魅力です。「市が尾」駅前には商店街が広がり、スーパーマーケットなど生活利便施設が充実していますが、ちょっと外に目を向ければ緑いっぱいの自然や田んぼ、畑もあり、農業も盛ん。住宅街には公園が点在していて街にはグリーンスポットも多いので、安心・安全が身近にあり、子育て世代にもオススメです。地域の方々は子どもたちの成長を暖かく見守ってくれていて、暮らしやすい環境と言えるでしょう。

野田こずえ校長先生
野田こずえ校長先生

横浜市立東市ケ尾小学校

校長 野田こずえ先生
所在地 :神奈川県横浜市青葉区市ケ尾町519番地
電話番号:045-973‐2590
URL: https://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/es/higashiichigao/
※この情報は2020(令和2)年3月時点のものです。