平塚市役所スペシャルインタビュー

“湘南で子育てするなら平塚市”。その理由と情報発信の取り組みに迫る――平塚市 広報課、保育課 インタビュー

神奈川県のほぼ中央に位置し、その落ち着いた雰囲気から、湘南エリアの中でも住み心地の良い街として知られる平塚市。人口およそ25万7千人を擁する都市で、商工業をはじめ農業、漁業、観光業がバランスよく調和している点も特色だ。そういった街の魅力を広く発信していくにあたり、2015(平成27)年度から定住促進を大きなテーマにしたシティプロモーションの取り組みを強化している。
今回は「平塚市役所」を訪れ、魅力を市内外に発信する広報課シティプロモーション担当の五島さん、橋本さん、定住促進におけるアピールポイントとなる子育て支援事業に携わる保育課の関野さん(保育担当)、後藤さん(子育て支援担当)に、平塚市の住環境・子育て環境の魅力についてお話をうかがった。

橋本龍太朗さん、五島麻弥さん、関野良真さん、後藤伸一さん
橋本龍太朗さん、五島麻弥さん、関野良真さん、後藤伸一さん

“定住促進”をテーマに始動した平塚市のシティプロモーション

――まずは自己紹介も兼ねて、広報課さん、保育課さんが担う役割についてそれぞれ簡単にご紹介頂けますでしょうか。

五島さん:広報課は広報担当とシティプロモーション担当に分かれておりまして、広報担当は広報紙「広報ひらつか」の編集や各種報道機関への情報提供などを担当しています。一方の私たちシティプロモーション担当はと言いますと、雇用や子育て支援、交通の利便性、教育など、各課が取り組む「選ばれるまち・住み続けるまち」の実現に向けた動きやそれぞれの魅力を、各ターゲットに向けて効率的また効果的に発信していく役割を担っています。
定住促進を目的とするWEBサイト「湘南で子育てするなら平塚市」やSNSの運営もシティプロモーションが担当の仕事です。

平塚市役所
平塚市役所

後藤さん:保育課は子育て支援担当、保育担当、運営整備担当の3つに担当が分かれており、私のいる子育て支援担当は、子育て支援センター・つどいの広場の運営をはじめ、政策的な側面からの子育て支援を担当しています。また、運営整備担当は公立の保育所の管理や民間保育施設の整備などを担当しています。

関野さん:私のいる保育担当は、主に保育所入所の申込みや、保育料の算定、保育料の施設に対する給付などを担当しています。

――平塚市がシティプロモーションに力を入れるようになった経緯について教えてください。

橋本さん:平塚市でシティプロモーションが本格的に始動したのは2015(平成27)年度のことです。人口減少社会という課題に直面し、定住人口の減少をいかに抑えていくか具体的な政策を考えていく中で、“定住促進”がひとつの大きなテーマになりました。
そこで、結婚や出産といったライフスタイルの変化に伴って住み替えを検討する20代後半から30代の方をメインターゲットに据え、平塚市の魅力を市内外に発信し、選ばれるまち、住み続けるまちをPRしてきました。
2018(平成30)年度はWEBサイトを創設しました。企画政策課が実施した転入出者アンケートの調査結果を見てみると、転入先の地域を探す時に7割以上の方が住宅情報や不動産情報に関するホームページを参考にしているということが分かりました。

橋本さん
橋本さん

そこで「湘南で子育てするなら平塚市」というスローガンで、子育て世代が知りたい情報をぎゅっと集めたWEBサイトを制作しました。同時に冊子も制作し、不動産店舗を中心に各所で配布しています。WEBサイトに対する問い合わせの反応は、関東の広域から四国などの遠方にお住まいの方まで、様々なエリアからあります。転入先としてぜひ検討したいということで資料請求のお電話をいただくなど、概ね取り組みの効果があったかなという印象です。

五島さん:メインターゲットの20代後半~30代の若い世代に定住してもらいたいというのを考えると、皆がスマートフォンを持っているこの時代、WEBに力を入れています。

サイト内には平塚市のPR動画やおすすめの物件検索ができるコンテンツもあって珍しいという声もいただきます。シティプロモーション担当という部署は、各課横断的に、また民間とも柔軟に連携を取りながら新しいことに取り組んで挑戦できるセクションなので、それを活かしてプロモーションの幅も広げていきたいです。

五島さん
五島さん

橋本さん:今後は市の魅力発信にさらに力を入れ、平塚市に住んでいる方自身にも街の魅力を再発見してもらい、地元愛を育んでもらいたいです。市民一人ひとりがプロモーターとなり、おらが街の魅力を発信していくことで街のブランド力がさらに高まると思っています。Instagramのハッシュタグ「#hiratsukagood」はその例で、市内・市外問わず多くの方に投稿してもらえているのは良い傾向です。

産前・産後から小学生、中学生にいたるまで、充実した子育て支援の取り組み

――平塚市のプロモーション活動の先駆けに、「湘南で子育てするなら平塚市」のWEBサイトや紙冊子の存在があるのですね。それでは、実際にその中身となる平塚市の子育て支援の取り組みについてもご紹介いただけますか。

後藤さん:「湘南で子育てするなら平塚市」にも掲載されている代表的な取り組みをいくつかご紹介させていただきます。
まずは子育て支援施設です。市内には「子育て支援センター」が1カ所、「つどいの広場」が5カ所、合計6カ所の施設があります。子育て中の親御さんとお子さんが気軽に立ち寄っていただける場所で、子どもたちものびのび遊べますし、同じ世代の親御さん同士が集う場で、交流や情報交換もできますので、ぜひ利用していただきたいです。ここで出会った方同士、友人としてその後も関わり続ける親御さんたちもいらっしゃるようです。身近な相談相手としてアドバイザーも常駐しておりますので、子育てに関する不安や悩みごと等がありましたら、来てもらって会話をするだけでも、よい息抜きになると思います。

後藤さん
後藤さん

「子育て支援センター」は小学校に入学するまでの未就学児、「つどいの広場」は概ね3歳くらいまでの子どもを対象にしています。無料かつ予約不要なので気軽に足を運んでみてください。

関野さん:2020(令和2)年1月1日から始まる医療費の助成も特徴的な施策のひとつです。0歳から中学校3年生までの子どもは、所得制限を設けることなく医療費が無料になります。近隣市では、所得制限があったり、通院1回あたり500円の一部負担金があったりするため、湘南では先駆的な取り組みと言えるでしょう。お子さんが突然熱を出してしまった場合などに、気兼ねなく病院に行ける環境が整っているというのは積極的にアピールしていきたいポイントです。

関野さん
関野さん

切れ目のない子育て支援、スポーツが身近に感じられる環境が整う

――市内在住の小学生はプロスポーツ観戦が無料というのも拝見しました。

橋本さん:はい。市内在住の小学生を対象にプロスポーツの観戦が無料になる「ドリームパスポート」を発行しています。平塚市ならではのユニークな取り組みと言えると思います。
市内外問わず多くの方が訪れる「平塚市総合公園」には、「バッティングパレス相石スタジアムひらつか(平塚球場)」とプロサッカーチーム・湘南ベルマーレの本拠地「ShonanBMWスタジアム平塚(平塚競技場)」、さらにプロバスケットボールの試合が行われる「トッケイセキュリティ平塚総合体育館(平塚総合体育館)」もあるので、プロスポーツを身近に感じられる機会に恵まれています。

五島さん:プロスポーツとの関わりという点では、サッカーの試合時にエスコートキッズとして選手と手を繋ぎながら入場できる体験ができたり、サッカークラブに所属しているとメイン試合の前にグラウンドでプレーできたりする機会もあります。湘南ベルマーレの選手が市内の小学校を訪れ、体育の授業を通じてサッカーやスポーツの楽しさを教えたり、子どもたちと一緒に学校給食を食べたりする交流事業も行っています。

待機児童の解消を目的とした、保育士の就職を後押しする補助制度も

――待機児童対策についてはいかがでしょうか。

関野さん:大きく分けてハード面とソフト面の2つあります。ハード面としては、待機児童数が多い0〜2歳児の低年齢児を対象にした小規模保育事業所の整備を進めています。2019(平成31)年の4月には2園開設。2020(令和2)年の4月には新たに1園開設する予定です。
ソフト面としては、保育士の確保です。全国的に保育士不足が言われる中、平塚市では定住促進も絡めた施策として、市外に住んでいる保育士資格を持っている方で、かつ平塚に引っ越して市内の保育所に就職した方を対象に、最大で100万円の貸付をするという制度を作りました。貸付なので途中で辞めてしまうといくらか返済いただくことになりますが、5年間平塚に住み続けて就労いただくと返済免除になります。通常は一定期間勤めてから給付というフローが多いですが、この制度は勤め始める際に支給されます。
もう一つは補助制度です。市外からの転入かどうかに関わらず、市内の保育園に勤務した方には、1年間働くと12万円、その後3年間働くと最大で36万円を助成しています。

――今後、よりいっそう力を入れていきたい子育て支援関連の取り組みについて教えていただけますでしょうか。

後藤さん:これはアピールポイントでもありますが、保健センターの3階にある「ひらつかネウボラルーム はぐくみ」は引き続き力を入れて取り組んでいきたい施設です。妊娠・出産から、就学時までの切れ目のない支援を進めるために開設した窓口で、妊産婦や子育て中のご家庭に寄り添うサポートを行っています。母子健康手帳の交付と同時に、保健師や助産師など専門の職員による個別の面談も実施しています。2019(平成31)年の4月からは管理栄養士も加わり、初産婦さんを中心に、妊娠・授乳期の食事や妊娠初期に必要とされる葉酸の摂取などについてアドバイスしています。
さらに2019(令和元)年10月からは産前・産後のヘルパー派遣事業もスタートしています。一部自己負担ですが、これによって家事や育児の負担が軽減されることが目的です。

自然に恵まれた生活環境と、利便性、子育て支援が充実した街

――最後に平塚市の魅力についてお一人ずつメッセージをお願いします。

橋本さん:平塚は、近隣市と比べて賃貸、中古、一戸建て、土地すべての面において費用がスマートに抑えられている点があります。家の広さや立地によっては家族と過ごす余暇の時間にも変化が出てきてしまうので、手頃な価格で検討できる点は積極的にアピールしていきたいです。
また、「本当に住みやすい街大賞2020」(アルヒ株式会社)において、平塚市がシニアランキングで3位になりました。その理由として「海と自然と賑やかさが混在するスローライフにぴったりの街」と挙げられており、リゾートエリアへの交通の利便性に加え、「ラスカ平塚」や「ららぽーと湘南平塚」といった商業施設の充実度合が高いこと等が評価につながったのだと思います。

「ららぽーと湘南平塚」
「ららぽーと湘南平塚」

シニアだけでなく、子育て世帯にとっても魅力的ポイントですし、あらゆる世代の人にとって住み良い街だよとおすすめしたいです。

五島さん:私は2019(令和元)年10月からシティプロモーション担当になったのですが、この仕事をしていると今まで見えなかった平塚の一面がたくさん見えてきて、平塚ってこんなに良い街だったんだと日々改めて実感しているところです。これからは大学生や高校生といった、大人になる少し前の世代の子どもたちが「ずっとここにいたい」と思える、あるいは進学や就職等で一回街を出たとしても、「また戻って来たい」と思えるような街づくりが大事だと感じています。

後藤さん:今回ご紹介したように、平塚市では様々な子育て支援の施策に取り組んでいます。子育てガイド「くすくす」は保育課で編集している冊子で、母子健康手帳を渡す際にお渡しする資料のひとつです。いろいろある取り組みも、知らないとそもそも利用できないと思うので、こちらをぜひご覧頂いて各施策について広く皆さんに知っていただきたいと思います。

子育てガイド「くすくす」
子育てガイド「くすくす」

関野さん:保育ニーズが高まっている今、保育課ではハード面とソフト面の両輪で着実に皆さまのご期待に添えるように準備していきたいです。実は私も幼い子どもがいるのですが、男性女性に関わらず、子育てで壁にぶつかっている方って多いと思うんです。そういったところに対する支援も引き続き丁寧に取り組んでいかねばと思っています。ちなみに私がよく子どもを連れて行くのは「平塚市総合公園」です。ご近所のお友達も多いですし、知らない子と遊んでも最後は友達になって帰るみたいなこともあり、子どもの遊び場としてはうってつけだと思います。また先ほども出ましたが、「湘南ベルマーレ」のホームスタジアムや野球場、体育館は、幼い子どもから学生、大人、お年寄りの方まで幅広く有意義に使っていただける自慢のスポットです。

「平塚市総合公園」
「平塚市総合公園」

 

平塚市役所
平塚市役所

平塚市役所

(左から)
市長室広報課シティプロモーション担当 橋本龍太朗さん、五島麻弥さん
健康・こども部保育課 関野良真さん(保育担当)、後藤伸一さん(子育て支援担当)
所在地 :神奈川県平塚市浅間町9-1
電話番号:0463-23-1111
URL:http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/
※この情報は2019(令和元)年12月時点のものです。