国家の出先機関の中心地にある行政施設

点と点とがつながることで高まる魅力「ひらつかセントラルパーク」

神奈川県平塚市第1次都市マスタープランが策定された1998(平成10)年から10年が経過した2008(平成20)年、“第2次”となる都市マスタープランが策定された。その背景には、目指す方向性は変わらぬものの、時代に対応しながらより高い次元で市民のニーズに応えようという姿勢があった。今回は、平塚市の街づくりに関わる2名にお時間をいただき、お話を伺ってきた。

まちづくり政策部 まちづくり政策課 都市計画担当 主査 須藤さん、まちづくり政策部 まちづくり政策課 都市計画担当 課長代理 古部さん
まちづくり政策部 まちづくり政策課 都市計画担当 主査 須藤さん、まちづくり政策部 まちづくり政策課 都市計画担当 課長代理 古部さん

個性が際立つ魅力あるまちづくり

――まずは都市マスタープラン策定経緯からお聞かせください 。

須藤さん:本市では、1992(平成4)年の都市計画法における市町村マスタープランの創設を受け、当初マスタープランを1998(平成10)年に策定し、地域、分野別の方針を示すことで個性が際立つまちづくりを推進してきました。

「都市マスタープラン」と「都市マスタープラン(第2次)」
「都市マスタープラン」と「都市マスタープラン(第2次)」

――では2008(平成20)年に“第2次”が策定された経緯というのは、どのようなものだったのでしょうか。

須藤さん:都市マスタープラン策定から10年が経過し、少子・高齢化の進展、人口減少社会の到来、地球規模での環境問題など顕在化してきた課題を捉え、時代に的確に対応するため、これまでのまちづくりを継承しながら、市独自のメッセージ性のあるまちづくりをアピールするため、「ひらつかの顔づくり」などを新たな方針を定め、本市が目指すまちづくりの姿を示す第2次の都市マスタープランを策定し運用しています。

また、2017(平成29)年には、少子高齢化の更なる進展や空家等への対策、震災や水害などへの備えが高まったことを捉え、第2次の都市マスタープランを補完する別冊を作成しました。

「平塚市役所」
「平塚市役所」

――平塚市都市マスタープラン(第2次)の概要と、街づくりにおける様々な課題を解決するために必要なことや大切なことは、どのようなものだとお考えですか?

須藤さん: まず、 平塚市都市マスタープラン(第2次)(平成20年策定、令和9年度を目標年次に設定)では、本市の将来都市像として「豊かな自然につつまれて 人とまちが織りなす 湘南のサスティナブルシティ ひらつか」を掲げています。

これからのまちづくりの進め方として「いかす」、「つなぐ」、「つかう」を基本的な考え方とし、基本構造として2核(平塚駅とツインシティ)1地域(西部地域)を形成し活かすこととしています。 また、本市をアピールする先導的な地区として「中心市街地」「ツインシティ」「ひらつかウエスタンヒルズ」「ひらつかセントラルパーク」「ひらつかなぎさステージ」の5つの顔を位置づけ、各エリアの特色・魅力をより高めていこうと考えました。特徴的な点と点とをつなぐことにより、様々な課題の解決につなげていきたいと考えています。

平塚の顔として整備が進む「セントラルパーク」

「ひらつかセントラルパーク」に係わる取組みの方向性のイメージ
「ひらつかセントラルパーク」に係わる取組みの方向性のイメージ

――行政・文化の公共施設が集積されている「ひらつかセントラルパーク」について教えてください。

須藤さん:これは「市役所」「美術館」「博物館」「総合公園」などの公共施設ゾーンと、「文化芸術ホール」がある見附台周辺地区を一体的に捉えたエリアのことです。市民生活の利便性に寄与するものとして「市役所」があり、文化・芸術面では「美術館」「博物館」「文化芸術ホール」があります。また、「総合公園」はスポーツの場や憩いの場を提供するという役割を担っています。誰もがアクセスしやすく、より多くの方に利用していただくために施設単位ではなく、エリア単位で情報発信をすることにより、存在感を一層高められると考えています。

「平塚市総合公園」
「平塚市総合公園」

――「ひらつかセントラルパーク」のエリアを設定する上で、その指標となるようなものはあったのですか?

須藤さん:明確なものはありません。第1次都市マスタープランでは、「市役所」周辺と「総合公園」だけが対象だったのですが、「文化芸術ホール」の建設計画や、中心市街地との連続性などを考慮し、より魅力を高めようということで現在のエリアになりました。

2022年3月オープン予定「ひらしん平塚文化芸術ホール」
2022年3月オープン予定「ひらしん平塚文化芸術ホール」

――「ひらつかセントラルパーク」の方向性として、「誰もが楽しめる利用者の視点にたったひらつかセントラルパークづくり」「誰もがアクセスできるバリアフリーのひらつかセントラルパークづくり」「ひらつかセントラルパークを中心としたネットワークづくり」の3つを掲げています。その観点から、取り組まれていること、もしくは取り組まれたことを聞かせてください。

「ひらつかバリアフリーマップ」
「ひらつかバリアフリーマップ」

古部さん:「ひらつかセントラルパーク」からエリアを少し広げますが、西口の自由通路に設けられたエレベータをはじめ、「平塚」駅周辺を含む重点区域のバリアフリー化が進んでいます。また、セントラルゾーンに関して言えば、施設から施設に移動する際のベビーカーの移動についても考慮していますし、自転車走行レーンの整備や、自動車が乗り入れるための歩道の切下げ工事も進んでいます。

「東海道本通り線景観整備の概要」
「東海道本通り線景観整備の概要」

――今後予定されている「セントラルパーク」および「まちづくり」に関する計画についてお聞かせください。

須藤さん:これから予定している主なものは、以下の通りです。

  • 平塚市総合公園へのインクルーシブ遊具「障がいのある子も、ない子も一緒になって遊ぶことができる遊具」の設置
  • 中央図書館、博物館、美術館の大規模改修
  • ひらしん平塚文化芸術ホール周辺において進めている歩道の美装化と、無電柱化などの景観整備
  • 公共サインの充実によるアクセス性、回遊性の向上
  • 自転車通行帯の連続的な整備など、自転車の走行環境の整備
  • 駅やセントラルパーク、海岸エリアなどにシェアサイクルのサイクルポートを設置し、回遊性の向上を図る

これらの取組みによって、ひらつかセントラルパークのより一層の魅力創出に努めていきたいと考えています。

「見附台周辺地区整備イメージ」※平塚市提供画像
「見附台周辺地区整備イメージ」※平塚市提供画像

――セントラルパーク構想が進むことで期待される街の変化についてお聞かせください。

須藤さん:平塚市役所新庁舎の完成や「ららぽーと湘南ひらつか」周辺のまちづくりが進んだ効果に より、新たな人の流れが生まれています。市役所での手続きだけ、買い物だけというのでは なく、目的が複合的になったことで賑わいが生まれていると感じます。

さらに、2022(令和4)年3月26日には、見附台地区に「ひらしん平塚文化芸術ホール」が開館する予定です。これにより、セントラルパークに係る施設整備のうち大きなものは完成したといえます。

これらの施設を軸にアクセス性の向上など更に周辺整備を進めることにより、人の流れ、賑わいがセントラルパーク全体に生まれるのではないかと思います。

「平塚市美術館」
「平塚市美術館」

古部さん:また今後は、これらセントラルパークの各施設の魅力を相乗効果でどのように高めていくか、つまり運営としてのソフト面も大切と考えています。

例えば平塚市美術館では、市内にある東海大学との協働事業によるデッサン教室などのイベントを行っています。このような取組みを増やすことによりセントラルパーク以外の施設も含めた、新たな魅力を創出し、発信できると思います。

豊かな日常が送れるまち「平塚市」

――最後になりますが、平塚市の魅力をお聞かせください。

古部さん:金目川に沿いのサイクリングロードや湘南平、海もあります。また、県下1位の生産量を誇る稲作をはじめ農業も盛んで、農作物の直売所も点在しています。

「湘南平」からの眺望
「湘南平」からの眺望

須藤さん:買い物、子育て、医療に関する施設の充実や、公園の数にも恵まれています。また、自治体の規模としては珍しいのですが、平塚市には「博物館」と「美術館」のふたつがあります。色々な面でバランスがよく、豊かな日常を送るには最適な街ではないかと思います。

須藤 元さん、古部 永二郎さん
須藤 元さん、古部 永二郎さん

平塚市役所

まちづくり政策部 まちづくり政策課 都市計画担当 主査 須藤 元さん(左)
まちづくり政策部 まちづくり政策課 都市計画担当 課長代理 古部 永二郎さん(右)
所在地:神奈川県平塚市浅間町9-1
電話番号:0463-23-1111(代表)
URL:http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/
※この情報は2022(令和4)年2月時点のものです。