スペシャルインタビュー

緑あふれる「上鶴間こどもセンター」で育む、地域の絆と子どもたちの成長

相模原市内24館のなかで、14番目のこどもセンターとして開館した「上鶴間こどもセンター」。「東林間」駅から同センターまでの道程は緑道がつづき、また施設に隣接する公園もある。落ちつきがあり、潤いのある環境に恵まれた「上鶴間こどもセンター」を訪ね、館の役割、活動について話を伺ってきた。

「上鶴間こどもセンター」館長・松島和博さん
「上鶴間こどもセンター」館長・松島和博さん

子育て支援・児童館の両機能を提供する「上鶴間こどもセンター」

――まずは、「上鶴間こどもセンター」の概要についてお聞かせください。

松島さん:相模原市内に24館ある「こどもセンター」ですが、当館は14番目のこどもセンターとして1998(平成10)年11月21日に開館しました。

当館は、子育て支援の拠点と児童館としての機能を担っています。前者は学童保育施設として、保護者が日中いない児童を預かり、生活と遊びの場を提供し、児童の健全な育成を図ります。後者については、健全な遊ぶ場を与えることで、健康を増進するとともに情操を豊かにし、青少年の健全育成を図っています。

「上鶴間こどもセンター」外観
「上鶴間こどもセンター」外観

松島さん:建物の中心となる空間には「プレイルーム」があります。ここは児童が体を動かし、元気に遊ぶことのできる部屋です。また、児童の健全育成を図る団体が、地域活動・交流の場として使用する「集会室」、地域の人々も気軽に交流や集会で利用できる「団らん室」に加え、「幼児室」や読書や読み聞かせをする「図書室」なども備えています。

漫画も豊富にそろう図書室
漫画も豊富にそろう図書室

共通する子どもセンターの想いと役割

――市内には、こどもセンターが24館あるとのことですが、そのなかで「上鶴間こどもセンター」の特徴があれば教えてください。

松島さん:目的は同じですし、主な設備についても各館に差異はありません。ただし、立地による多少の差が生じます。当館に関しては、比較的敷地が広くてゆったりしており、そして緑が多く、静かな環境に囲まれていると思います。また、当館の施設ではありませんが、すぐ隣には「ふれあい広場」がありますのでボール遊び、縄跳びなど外遊びもできる環境です。

隣接する「ふれあい広場」
隣接する「ふれあい広場」

――「子育てひろば」や「おもちゃ病院」など、さまざまな取り組みをされているそうですね。

松島さん:「子育てひろば」は、火・水・金曜日の午前9時から12時の間に開催しています。スタッフは子育ての経験がある地域の方で、0歳から3歳くらいまでの子どもとその保護者、そして妊娠されている方とその家族を対象に、親子が気軽に集い、交流できる場を提供しています。

「子育てに関する相談」にも応じており、子育て経験のあるスタッフが随時対応しています。気軽に相談できる雰囲気を作ることを大切にしています。

館内の様子
館内の様子

松島さん:また、ヨガや体操、絵本の読み聞かせをしたり、保育士、保健師、栄養士のどなたかが来られて、身体測定や子どもの成長について地域の方の相談に応じる日があったりもします。そのような日は、通常より多くの親子連れの方がいらっしゃいます。

「おもちゃ病院」については、市内在住のおもちゃドクターがボランティアで壊れた玩具を修理してくれます。状態によって難しいものはありますが、こうしておもちゃを受け継ぎながら今の子どもたちにも使ってもらえるのは、ありがたく、うれしいですね。

館内に用意されたおもちゃも多種多様
館内に用意されたおもちゃも多種多様

地域を支え、自らも支えられる地元との関係性

――乳幼児向け事業のほか、小学生以上のお子さんに向けた事業や周辺に住まわれている方が参加できる事業はありますか?

松島さん:乳幼児が対象のものについては、この地域で働いている保育士さんなどによる手遊びやふれあい遊び、読み聞かせ、ペープサート、エプロンシアター等のプログラムを提供する「にこにこえくぼ」があります。

館内で遊ぶ子どもたち
館内で遊ぶ子どもたち

松島さん:それ以外に、地域で活動しているサークルや、ボランティアの方に協力していただいている事業もあります。例えばボランティアサークル「おはなしワニーズ」さんは、手づくりの布絵本・布おもちゃを使って、おはなし会を開いてくださいます。

また、地元の方を講師として招き、昔の遊びなどを教えていただく「東林めだかの学校」なども開催しています。そのほかには児童クラブの児童を対象とした「交通安全教室」や各種工作教室なども行っています。また、館の開設月に毎年行う「UFOバースデー」もあります。こちらのイベントでは「パンリコーダーオーケストラ」に来ていただいたり、人形劇をやっていただいたりしています。

放課後子ども教室事業としての「おりがみ教室」、「卓球教室」では、児童クラブの登録児童だけでなく一般児童も参加できます。

居心地のよさを実感できる街「東林間」

――東林間エリアで子育てをする魅力は、どのようなところにあると思いますか?

松島さん:閑静な住宅街が広がり、緑も多く、公園も充実しています。また、スーパーマーケットや病院の数など、利便性についてもまったく問題ありません。

館につづく緑道
館につづく緑道

松島さん:住んでいる方は穏やかで、ボランティアに対する意識が高く、社会福祉活動も盛んです。当センターの事業にも協力的で、積極的に助けてくださる方が多いので、我々としてはいつも本当にありがたく思っています。

また、街全体が大変な盛り上がりを見せる「東林間サマーわぁ!ニバル」というイベントがあるのですが、ここでも中学生がボランティアで参加するなど協力し合う土壌ができています。人と人とのつながりがあり、協力し合う環境ができているため、子育てをされる方にとって居心地がよく、住みやすい街と感じられるのではないかなと思います。

阿波踊りの様子(提供:東林間サマーわぁ!ニバル実行委員会)
阿波踊りの様子(提供:東林間サマーわぁ!ニバル実行委員会)

――最後に、東林間エリアに住もうかどうか検討されている方に向けて、メッセージをお願いできますか?

松島さん:私が住んでいるのは別の街ですが、この街で子どもを育てたかったなと思うことがあるくらい、子育てに向いている環境だと感じます。生活する場としての環境がしっかり整い、親切な方も多いので、とてもよいところだと思いますので、ぜひ安心して「東林間」へお越しください。

館長 松島和博さん
館長 松島和博さん

上鶴間こどもセンター

館長 松島和博さん
所在地:神奈川県相模原市南区上鶴間8-10-12
電話番号:042-740-5655
URL:https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kurashi/shisetsu/child/kodomo_center/1002879.html
※この情報は2024(令和6)年10月時点のものです。