スペシャルインタビュー

茅ヶ崎の文化・芸術の拠点がさらに便利で魅力的に。「茅ヶ崎市民文化会館」インタビュー

1980(昭和55)年に開館し、人々に愛されてきた「茅ヶ崎市民文化会館」。2018(平成30)年9月、リニューアル工事が完了し、機能性や音響機能がパワーアップされた。利用者にとってより使いやすくなり、おしゃれなカフェも併設された当館。今回は、リニューアル後の同館を訪ね、総務課の後藤さん、篠田さんにお話を聞いてきた。生まれ変わった「茅ヶ崎市民文化会館」の魅力に迫る。

総務課の後藤さん、篠田さん
総務課の後藤さん、篠田さん

リニューアル工事により、さらに魅力的な文化施設へと変化

――まずは、「茅ヶ崎市民文化会館」の沿革・概要からお聞かせください。

後藤さん:「茅ヶ崎市民文化会館」は、音楽や舞台芸術をはじめ、様々なイベントや催しに対応できる施設として、1980(昭和55)年に開館しました。JR「茅ヶ崎」駅から徒歩8分と近いことに加え、県道を挟んで向かい側にある「中央公園」の正面にあるというロケーションのよさもあって、多くの方に親しまれ、ご利用いただいております。
当館は、2004(平成16)年に実施した耐震診断等の調査により、耐震性の不足、老朽化などが指摘されたことから、2017(平成29)年3月より耐震補強と改修工事を行い、2018(平成30)年10月にリニューアルオープンいたしました。

篠田さん:リニューアルにより、ホールの音響がさらに良くなったこともあり、クラシックコンサートや歌謡ショー、吹奏楽のコンクールなど、音楽関連の催しに利用されることが多いです。他にも、地域の学校の合唱祭や幼稚園の発表会、合唱やバレエの発表会など、地域の皆さまにも幅広く利用していただいています。ご利用者様としては、ホールで開催されるコンサートや展示室の展示会にはシニア層の方々、財団の自主事業としてファミリー・子ども向けの演劇やコンサートなどを開催する際にはお子さまやご家族連れの方々が多くいらっしゃるように感じます。

施設外観
施設外観

――改修工事によって大きく変わった点はありますか?併せて現在の施設の特徴をご紹介ください。

後藤さん:改修前と比較すると、まず、練習室1兼ミニホールが新設された点が大きいですね。ミニホールは、小ホールを利用するには少し広すぎるという場合に向いています。この施設は、音響環境もよく、約100人収容することも可能ですので、ホールとしての役割も十分果たせるため、ミニコンサートやピアノの発表会などにも利用されています。
そして、大ホールと小ホールの音響性能がよくなったこと、シートがゆったり座れるようになったことも大きな点です。もともと大ホールの音響性能には定評があったのですが、改修工事後の残響時間は1.5秒から1.9秒になり、特にクラシック音楽の演奏会により適したホールになりました。また、小ホールは、全面的に内装を改修し、音響においても残響時間が0.93秒から1.2秒になり、どちらのホールも好評です。
座席数では、大ホールは1,400席から1,381席へ、小ホールは、406席から384席になりました。座席数は減っていますが、それぞれの座席幅が3センチずつ広がったことにより快適性はより一層高まっています。

リニューアル後の大ホール
リニューアル後の大ホール

小ホール
小ホール

その他の施設では、先ほどの練習室1兼ミニホールの他に練習室が5室あり、このうち、2室の練習室は、和室であることもあって、茶会などの利用におすすめです。また、利用勝手のよい展示室が3室、会議室が6室あります。
会館全体の話としては、バリアフリー化、LED照明の設置のように、時代に合ったリニューアルを行いました。リニューアル後に来館される多くの方々から、好評を頂いており、2019(令和元)年9月末時点での利用者数は、大ホールが約19万2千人、小ホールは約5万3千人でした。

篠田さん:実際に利用者の皆さんからは、「ホールの音響がよくなった」、「実際の照明が明るくなっただけでなく、館全体の雰囲気も明るくなった」などの感想をいただいております。

後藤さん
後藤さん

――住民の方向けにワークショップも開催されているようですが、こちらはどのようなものでしょうか?

後藤さん:ワークショップは当館のリニューアル以前から実施しており、演劇や舞踊・ダンスなどをテーマに開催しています。それぞれ実際に体験することで新しい視点を発見してもらう、文化のおもしろさに気づいてもらう、といったことを目的としています。例えば演劇であれば、演劇の手法を用いて、はじめて出会った仲間たちが、協力しながら1つの作品を作り上げ演じることで、演劇の魅力を発見したり、表現力や想像力などを育むことはもちろん、その後の日常生活で必要なコミュニケーションや、人と人とのつながりの大切さを学び、体験するワークショップです。小学生、中学・高校生、大人と段階的にターゲットを設定して開催しているので、年齢を気にせず、気軽に参加いただくことができます。小学生の時から参加を続ければ、長期にわたって演劇と関わるきっかけにもなります。当館のワークショップに参加したことがきっかけで、演劇関係の仕事に就いたという方もいらっしゃるんですよ。

開放的なロビー
開放的なロビー

参加者アンケートからの反応としては、「自分たちで劇を考えるのが楽しかった」「たくさんの発見と可能性を感じることができた」「初めて会った人とゲームや芝居をしてエネルギーをもらえた」等の感想が寄せられており、 演劇だけでなくコミュニケーションを通していろいろな発見もできるワークショップとなっております。

――カフェ「8CAFE+FLOWER ewalu」も併設されていますね。そちらについてもぜひご紹介ください。

後藤さん:これまでも食事を楽しめる飲食施設があったのですが、今回の大規模な改修を機に改めて市で公募を行い、地元のフラワーショップがプロデュースしたカフェが入ることになりました。おしゃれな雰囲気や地元野菜を使ったメニュー、広いキッズスペースがこのカフェの特徴です。フラワーショップが運営しているので、事前に予約をすればカフェの店頭で花束を受け取ることも可能なんですよ。広いキッズスペースがあることもあり、お子様連れのママさんがよくいらっしゃっているようです。

地域にとってさらに便利でオープンな施設へ

――今後、施設としての展望や課題はありますか?

後藤さん:各施設の利用率を高めていくということに尽きますね。ホールや大会議室を利用される団体が、その控室として、より規模の小さな会議室などを借りられることがよくあります。そのように1つの団体様が連動という形で利用していただくことももちろんありがたいのですが、各施設単体での利用をいかに増やしていくかというのが今後の課題になっています。コンサートや会議などで会場を探している方には、まず当館を思い浮かべていただき、より気軽に利用していただけるとうれしいです。

練習室1兼ミニホール
練習室1兼ミニホール

――最後に、「茅ヶ崎市民文化会館」の皆さんが感じる、文化面における茅ケ崎エリアの魅力、おすすめのスポットを教えてください。

篠田さん:私のおすすめは「高砂緑地」です。茅ヶ崎は、古くから別荘地として知られてきましたが、明治期に活躍した新派俳優・川上音二郎さんの別荘があった場所がまさに現在の高砂緑地になっています。日本庭園を構えた大規模な公園として整備されており、その一角に茶室・書院「松籟庵」が設けられ、四季を感じながら気軽にお茶を楽しめるイベントなども開催されています。自然豊かな園内を散歩するだけでも充分リフレッシュになると思います。

篠田さん
篠田さん

ちなみに文化面以外においては、東海道線で横浜や東京へのアクセスも良いので便利な立地です。しかし、海も緑もあり、都会すぎず暮らしやすい環境だと思います。
海鮮のおいしいお店やおいしいベーカリーも多く、向かいの「中央公園」ではパン祭りなども開催されます。また、ハワイのホノルルとは姉妹都市で、実はフラダンスも盛んです。

後藤さん:茅ヶ崎が別荘地になったのは東京、横浜に近い環境と気候の穏やかさがあったからと言われています。別荘だけでなく居住して活動した作家や画家も茅ヶ崎には多くいます。こうした茅ヶ崎に縁のある文化人に触れることができることや、東京、横浜まで足を延ばさなくても同じ公演や作品などに触れることできる機会があることも魅力です。

「高砂緑地」
「高砂緑地」

月日とともに茅ヶ崎の街並みは変わっていますが、「高砂緑地」に面した高砂通りは昔の雰囲気を今に伝えています。どこか懐かしく、そこだけゆったりとした時間が流れているような感じがします。そして、この緑の多い「高砂緑地」の中に「茅ヶ崎市美術館」もあります。是非足を運んでみてください。

後藤さん(左)、篠田さん(右)
後藤さん(左)、篠田さん(右)

茅ヶ崎市民文化会館

総務課 後藤さん 篠田さん
所在地:神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎1-11-1
電話番号:0467-85-1123
URL:http://www.chigasaki-hall.jp/
※この情報は2019(令和元)年11月時点のものです。