港北区地域子育て支援拠点 どろっぷサテライト 副施設長 田之畑有美さん インタビュー

親子が安心して過ごせる“第二のおうち”「港北区地域子育て支援拠点 どろっぷサテライト」

乳幼児人口が多い横浜市では全18区に地域子育て支援拠点を、そのうちの5区にサテライトを設置。サテライト第一号として今年3月、綱島に誕生したのが「NPO法人びーのびーの」と港北区が協働で運営している「港北区地域子育て支援拠点 どろっぷサテライト」だ。大倉山の「港北区地域子育て支援拠点 どろっぷ」とともに、地域ぐるみの子育て支援を目指している。“第二のおうちとして過ごしてほしい”という副施設長の田之畑有美さんに、施設の取組みや綱島エリアの魅力について伺った。

先輩ママとつながれる異世代交流の場

「港北区地域子育て支援拠点 どろっぷサテライト」
「港北区地域子育て支援拠点 どろっぷサテライト」

――サービス内容や利用方法について教えてください。

田之畑さん:どろっぷサテライトは未就学児の子どもと保護者を対象にした施設です。交流スペースの提供、子育て相談、子育て情報の提供を行っています。横浜市在住の方なら、登録していただければ、イベントを含めて無料で利用することができます。最近は祖父母の来館が増えていますが、親子が登録してもらえれば、利用登録はお子さん1人につき1枚の利用カードが発行されるので、祖父母がパパ、ママの代わりに一緒に来館することもできます。横浜市外のお友達も、受付でお名前を書いてくだされば、一緒に遊びにきていただいて大丈夫です。

子育ての相談を気軽にできます
子育ての相談を気軽にできます

――建物や設備面の特徴はありますか。

田之畑さん:建物全体が四角形なので、1階の受付やアイランドキッチンから全体を見渡すことができます。ひろばや和室に遮るものがなく、キッチンにいても、お母さんたちはゆっくりお子さんたちを遊ばせることができる環境です。部屋ごとに年齢を区切るということはなく、年上の子を見てお子さんの成長をイメージできたり、先輩ママとつながれるような、異世代交流ができる場になればいいなと思っています。ただ、奥の和室は赤ちゃんがハイハイしたり、寝かせたままにできるスペースなので、0歳児とお母さん方が多く利用されていますね。 地域の方たちがふらっと立ち寄れるように、玄関の手前には出入り口を二カ所設けました。ゆくゆくは、地域の方に野菜を売りに来てもらったりできればいいですね。 建物に沿ってL字型の庭があり、野菜を植えてあるので、土に触れられる環境です。今後は池を作って、水に触れられる環境も整えていく予定です。

1階の受付やアイランドキッチンから全体を見渡すことができる
1階の受付やアイランドキッチンから全体を見渡すことができる

―――利用者の皆さんの年齢層を教えてください。

田之畑さん:お子さんの年齢は0~1歳が6~7割です。お母さんたちは初めての子育てという方が大半で、出産間際まで働いていて子どもを産んで初めて地域で過ごすという方が多いと感じますね。働いているとなかなか地域の施設や行事に関わる機会がないので、出産してからこういう場所があることを知ったという方もとても多いです。そのため、サテライトも利用してもらいながら、お住まいの近くの子育てサロンや赤ちゃん会などの情報をお伝えするようにしています。

地域との絆を深め、子育てのスタートを応援できる施設へ

0歳児も安心して遊べる環境
0歳児も安心して遊べる環境

――「土曜日両親教室」と「どろっぱ パパの集い」について教えてください。

田之畑さん:「土曜日両親教室」は大倉山のどろっぷに続いて、8月からスタートする予定です。前半は助産師さんから育児全般のお話をしていただき、沐浴させたり、録音テープで赤ちゃんの泣き声を聞いてもらったりします。産後のイメージがつきやすいように、体験重視の内容になっています。後半は0歳児がいる先輩家庭から生の声を聞き、参加者に質問してもらいます。お父さん方にも来てもらいますが、先輩方からお父さんの協力の大切さを伝えてもらえれば、お父さん方も具体的にどんな関わりが必要なのかイメージできるのではないでしょうか。 そうした意味でも、先輩家庭とつながりをつくることが大切です。「どろっぱ パパの集い」の「どろっぱ」とは、どろっぷに来ているパパたちの意味です。仕事の枠を超えて地域でパパたちにつながってもらうことが大きな目的で、パパたちにイベントの企画を考えてもらっています。5月にどろっぷのパパたちを交えて話し合い、今年度は流しそうめんや公園へのお散歩をすることになりました。昨年どろっぱのパパたちがやって好評だったことから、12月には「劇団どろっぱ」の発表会第二弾を開催しようと盛り上がっています。

子供だけでなく、パパママのつながりも
子供だけでなく、パパママのつながりも

――ほかに予定されているイベントはありますか。

田之畑さん:お母さん方が外に出やすいように、「ふたごちゃん・みつごちゃんの会」も開催しています。次の会では地域で活動している主任児童委員さんにも来ていただき、子育てサロンで読み聞かせをしているスタッフから親子向けに読み聞かせをしてもらう予定です。ふたごちゃんならではの話は多いのですが、こうした機会でなら自然と先輩方と情報交換できるのです。また、 0歳児が多い地域なのでアイランドキッチンを使った離乳食講座についても、区と相談しながら準備を進めている最中です。生活に根差した内容をコンセプトに、地域の方に関わってもらいながら開催できたらと思っています。今も近所の野菜作りが得意な方が、野菜の様子を見にくるついでに親子と交流するという光景が見られますが、親子を核に地域の方が交流できる施設でありたいですね。

地域の人もお世話をしにくる家庭菜園
地域の人もお世話をしにくる家庭菜園

――利用者に接する際には、心掛けていることはありますか。

田之畑さん:初めて来館される方が多いので、緊張や不安をほぐせるように、丁寧に話をしようと心がけています。最初の印象はとても大切ですから、「来てくれて本当にありがとう」という想いは毎回伝えています。また、子育てで日々感じていることや相談したいことなどを、安心して気軽に話してもらえる場所、スタッフでありたいとも思っています。9月からは臨床心理士の個別相談が始まりますが、スタッフもお母さんたちがゆっくり話せる場を作って対応します。核家族も多いですし、子どもは本当に奇想天外なことをしますから、 24時間子育てしているとお母さん方は一時も休まる時がありません。ですから、ここにきてくれた時には、“第二のおうち”としてお母さん方にのんびり過ごしてほしいと思っています。

親子がのびのび過ごせる空間
親子がのびのび過ごせる空間

――綱島エリアの子育て支援拠点として、今後どんな役割を担っていきたいですか。

田之畑さん:もともと東急東横沿線は住むのにすごく人気のあるエリアですが、綱島は駅前の再開発が進んでいて、若い子育て世帯の転入が増えていると実感しています。新しくこられた方はすぐには地域に対して愛着を持ちにくいと思いますが、職場復帰される方も多い中、0歳児を育てるかけがえのない時期に、地域へ愛着を持ってもらえるような橋渡しをしていきたいです。そして、保育園、幼稚園、学童期につながっていく応援ができる機能を果たしていけたらうれしいですね。乳幼児期の子育て家庭が多い地域という点で、今住んでいる場所が第二のふるさとという意識づけをしていける、子育てのスタート時期を応援できる施設でありたいと思っています。

地域行事や祭りが盛ん 地域の原風景を伝えるエリア

「綱島」駅
「綱島」駅

――綱島エリアの子育て環境について教えてください。

田之畑さん:駅前に商店街があり、買い物やリフレッシュできる場所がたくさんあります。道もフラットなので、ベビーカーや自転車で行き来しやすいです。保育園が多く、隣の「横浜市立綱島東小学校」を含めて綱島には3つの小学校がありますが、連携が強く一緒に相撲大会を開いたりしているので、安心して学童期に上がれる環境が整っていると思います。「綱島市民の森」や「綱島公園 こどもログハウス」が近く、公園や緑がたくさんあるので、子育て家庭が遊びに行ける場所の選択肢もたくさんあります。

「綱島諏訪神社」の例大祭
「綱島諏訪神社」の例大祭

――綱島エリアの魅力はどんなところでしょうか。

田之畑さん:地域行事やお祭りがとても活発なので、家族で参加できます。サテライト近くの「諏訪大社」のお祭りは、横浜市最大級と言われているんですよ。それから桃の生産量が多く小売り業が盛んなので、綱島ブランドというか、地域の特産からふるさとという意識を持ちやすいです。綱島の地域を愛してやまない方たちが多く、新しい家族が増えたり、転居してきても、あたたかく迎え入れてくれることが伝わってきます。伝統や歴史ある地域なので、子どもたちがお祭りや地域行事に参加して、地域の原風景みたいなものを伝えていける魅力ある街だと感じています。

綱島インタビュー
綱島インタビュー

港北区地域子育て支援拠点 どろっぷサテライト

副施設長:田之畑 有美さん
住所:神奈川県横浜市港北区綱島東3-1-7
TEL :045-633-1078
URL:http://www.kohoku-drop.jp/
※この情報は2016(平成28)年7月時点のものです。