鎌倉市立関谷小学校インタビュー

豊かな自然に囲まれながら、のびのびと、優しい心を育む「鎌倉市立関谷小学校」

交通利便性の良い「大船」駅の近隣でありながら、山、森、小川、畑など、緑あふれる環境が残っている鎌倉市関谷地区。今回はこの地にある「鎌倉市立関谷小学校」を訪問し、校長の大野真由美先生に学校の魅力、地域の魅力などについてお話を聞いた。

鎌倉市立関谷小学校
鎌倉市立関谷小学校

――開校からの歴史と、現在の児童数やクラス数の現状について教えてください。

大野校長:本校は1979(昭和54)年に開校いたしました。もともとは「玉縄小学校」が母体となっていました。「玉縄小学校」は学制とともにできた古い学校ですが、当時、児童数がたいへん増えたということと、同時に、この関谷地区に宅地が新しくでき始めたことから、本校が開校したそうです。

現在は、各学年2クラスとなっております。児童数は今年度は380名ほど在籍しています。ここ数年は同じくらいの人数で推移していますが、今後は宅地が新しく開発されていることもあり、増えていく可能性が高いかと思います。

校庭の風景
校庭の風景

――教育目標について教えていただけますか。

大野校長:教育目標としては、「強く、美しく、よく考える子」という言葉を掲げています。もっと詳しく申し上げますと、まず「強く」というのは、明るく健康な子ということで、子どもたちは元気が一番ということをイメージしています。「美しく」については、「心が美しい子」を意味していて、優しい気持ちを持っている子たちに育てたい、という思いが込められています。「よく考える子」というのは、学習ももちろんですが、日常においても、よく考えて行動することを身につけてほしいという思いがあります。ひと呼吸置いて、よく考えてから行動するということを、大事にしたいと考えています。

校内の風景
校内の風景

――教育目標に関して、具体的な実践例があれば教えてください。

大野校長:先ほどの「美しく」にも関係してきますが、平和を愛して、人権感覚のある子を育てるということを伝統的に重んじています。特に平和学習に力を入れています。

開校以来ずっと続いているものでは、毎年7月に行われる、平和に関する講演会がございます。これは4年生以上の子どもたちが対象で、外部の講師の方から、いろいろな戦争の体験の話や、国際的な支援活動などの話を聞いて、それをもとに、子どもたちが夏休み中の課題として、模造紙1枚ぐらいにまとめて、調べてきたことを、休みが明けた9月に掲示しています。学年によっては、自分が調べてきたことを発表したり、見学したりもします。保護者の方もかなり見に来てくださっていますね。

ほかには、たて割りの活動にも力を入れています。1年生から6年生までのたて割りでグループを作り、5月には「たて割り遠足」を行っています。2学期の最後には、学区内のいろいろな場所を巡るウォークラリーも行っています。これはたて割りのグループごとに、6年生がリーダーになり、互いのチームで競い合うというものですが、6年生は本当によく、下級生の面倒を見てくれています。こういった活動を通して、「優しい心」も育っているのかと思います。

子どもたちがのびのび育てる小学校
子どもたちがのびのび育てる小学校

――特徴のある行事や、子どもたちに人気の行事について教えてください。

大野校長:最も特徴的なものですと、毎年11月に「フェスティバル関谷」という行事があります。こちらは開校以来ずっと続いているものです。内容は少しずつ変化していますが、現在は2・4・6年生が午前中に学年ごとの劇をやり、午後からは全校児童が一緒になって、お店やさんごっこをしています。

遠足や運動会、音楽会もありますが、最も盛り上がるのは、やはり、「フェスティバル関谷」ですね。保護者の方が沢山来られ、劇の台本も工夫して作っていて、全員が何らかの形で舞台に立てるようにしています。だから主役を務める子が何度も変わるということもありますし、全員がちゃんと、裏方もやるんですよ。子どもたちもすごく堂々として、舞台でマイクも無しで演じます。

「フェスティバル関谷」の様子
「フェスティバル関谷」の様子

――子どもたちに、6年間で一番大切にしてほしいものは何ですか?

大野校長:「自分も友達も大切にする子」に育ってほしいと思っています。自分を大切にできなければ友達も大切にできませんし、いろいろな活動を通して、友達との関わり方や、どういった時に自分が折り合いをつけたらいいのか、気持ちを収めていったら良いのかということも含めて、学んでほしいと思っています。

交流の門
交流の門

――隣接する「神奈川県立鎌倉養護学校」との交流について、詳しくお聞かせいただけますか?

大野校長:「神奈川県立鎌倉養護学校」さんは、本校の開校の翌年に開校した学校ということもあって、開校以来ずっと交流が続いています。校庭の隅には「交流の門」という門がありまして、この門を使って行き来しています。

主には、学年ごとに、だいたい毎月1回くらいの時間を作っていろいろな交流をしていますが、「フェスティバル関谷」の時にもこちらに来ていただいて、ステージ企画に参加をしてもらっています。短い時間ですが、一緒に歌ったり、ちょっとした楽器の演奏をしたりしました。

毎月の交流の中では、たとえば1・2年生は、先生に手を引かれながら、車椅子を一緒に押させていただいたり、一緒に歌ったり、逆にこちらが用意したものを披露したり、という交流をしています。学年が進むにつれて内容も少しずつ変わってきて、6年生は、似顔絵を書いて、その場でプレゼントするということもしています。

最初は子どもたちも戸惑っていましたが、だんだん回を重ねるに従って、積極的に動くようになっていきます。こういったことを通して、これも学校目標に関わる部分ですが、「優しい心」が育まれていると思います。

――地域の方たちとの交流について、何か活動などはありますか?

大野校長:地域の方は本当に学校に対して協力的な方ばかりで、いろいろな機会に来てくださっています。長く続けてやっていることとしては、「火おこし体験」というものがあります。これは6年生が歴史を学ぶ中で、縄文時代の土器づくりを体験し、それを野焼きをするという中で行っているもので、地域の方の指導のもとに、自分たちの手で火を起こして、その種火をもとに着火します。

この時には民生委員や児童委員、学校評議員の方など、いろいろな方が来てくださっているんですが、地域の皆さんもこれを楽しみにして下さっているようで、毎年10人以上の方に来ていただいています。

土器づくり体験
土器づくり体験

――この地域の保護者の方や、地域の方の協力体制について教えてください。

大野校長:地域の方、保護者の方については、朝の読書の時間に、読み聞かせに来ていただいているというのが、まず一つですね。どの学年にも入っていただいて、毎週、読み聞かせをしていただいています。

また、この辺りは自治会や町内会がしっかりしている地域ですので、それぞれの地域で、下校時の見守りもしてくださっています。皆さん、学校に対して協力的な方々ばかりで、それ以外にもいろいろな面で助けていただいています。

――学校周辺は自然が多く穏やかな環境ですね。おすすめのスポットなどを教えて頂けますか?

大野校長:実は先日、職員にも聞いてみたんですが、数人が口を揃えて「ここはお薦め」と言っていたのが、「鎌倉野菜市場 かん太村」さんですね。学校のすぐ近くで、テレビなどでも時々紹介されるような場所なんですが、鎌倉野菜を売っている直売所です。この関谷地区は、まさに鎌倉野菜を作っている地域ですので、新鮮な良い野菜を買うことができます。

栄養教諭とも相談し、「鎌倉野菜市場 かん太村」さんの野菜を使った給食を提供することもあります。朝取れのレタスを、歩いて持って来てくださったりするんですが、本当に美味しいんですよ。「鎌倉野菜市場 かん太村」さんには、子どもたちの学習の中でも、見学をさせていただいたり、お話をうかがったりしています。

あとはやっぱり、「自然」がいちばんの売りですね。山もあるし、緑も沢山あるし、関谷川という川も、以前は荒れてしまっていた時期もあったそうなんですが、地域の方々が、一生懸命にきれいにしてくださって、今ではカワセミも来るようなきれいな川になりました。

安全マップ
安全マップ

――この辺りの環境は子育てという面から見て、いかがですか?

やはり自然がいっぱいあり、恵まれた環境だと思います。それから、自治会、町内会さんが、きちんとなさっている地域なので、子どもたちをとてもあたたかい目で見守ってくださいます。

最近はこの辺りで育った方が、お父さんお母さんになって、また戻ってきて、お子さんがここにまた通う、という流れもけっこうあるんですね。それだけ魅力のある地域ということだと思います。また、教育に関しても熱心な親御さんが多いと思います。

鎌倉市立関谷小学校大野校長先生
鎌倉市立関谷小学校大野校長先生

鎌倉市立関谷小学校

校長 大野真由美先生
所在地:神奈川県鎌倉市関谷468-1
電話番号:0467-44-5436
URL:http://www.kamakura.ed.jp/~sekisyou/
※この情報は2017(平成29)年2月時点のものです。