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川崎ふたば幼稚園
園長 小川哲也 先生

自然との触れ合いを大切に知的好奇心を育む
木のぬくもりに包まれた“くまさんの幼稚園”

京急大師線「産業道路」駅から徒歩約1分の立地にある「川崎ふたば幼稚園」は、木彫りの動物たちの看板が目印。園内に入ると、広々とした園庭で子どもたちが元気いっぱいに駆け回っている。60年以上地域で親しまれてきた幼稚園で、子どもたちを温かく育んできたのが園長の小川哲也先生だ。「幼児教育とは子どもたちの“幹”を育てること」だと語り、“裏山”やログハウス、実のなる木など様々な体験の仕掛けを作っている。木のぬくもりあふれる園内で、お話を伺った。

まずは園の沿革や教育方針について教えてください。

創立は1954(昭和29)年で、15年前に現在の園舎が完成しました。定員は210名、現在約230名の園児が通っています。

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教育方針はあえて特色を持たせようとしないこと(笑)。幼児教育は木に例えると、“幹”の部分にあたるので、特定の教育に力を入れるのではなく、子どもたちがいろいろな経験ができるようにしています。
そして、その上で育てていきたいのが、「科学する心」です。幼児期に「なぜ?」と感じる知的好奇心を身につければ、小学校や中学校に上がっても、自然と勉強に関心が湧きます。学習へのベース作りは、本園の大事な目標です。

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また、自然との触れ合いや思い切り体を動かすことも大切にしています。例えば、裏の園庭に幼稚園としては珍しい“山”がありますが、川崎は平地なので、幼児が上ったり下ったりの経験ができるようにというのが狙いです。さらに、食べ物で季節を感じてもらおうと、“山”のあちこちにひめりんごやさくらんぼなど、食べられる実がなる木を中心に木々を植えています。

おもての園庭も広々としていますし、園舎も大きいですね。どのような部屋や設備がありますか?

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子どもの遊び空間は子どもが創り出したほうがいいと、園舎はごく普通です。ただ、ホールは吹き抜けの空間で、開放感があるのはもちろん、子どもたちが上から見下ろしたり下から見上げたりできるようになっています。ふだんから雨の日の遊び場として、また始業式や終業式、お遊戯会などの行事に使っています。
また、ホールの上にぶらんこに乗った木彫りのくまがいますが、この“ふたばちゃん”をはじめ、園内の壁のあちこちにくまの彫り物があります。これは、木のぬくもりを感じてもらい、“くまさんの幼稚園”として親しんでほしいから。階段には、日本の昔話と西洋の昔話をそれぞれ描いた木彫りもあるんですよ。

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それから、園庭の隅に6畳ほどのログハウスがあり、職員の目が届くときに中で遊べるようになっています。
子どもたちは隠れ家のようなこの空間が大好き。落ち着きたい気分のときに遊んでいる子もいますね。

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また、裏庭の“山”の上はウッドデッキになっていて、子どもたちの希望でそこでお弁当を食べたりします。春や夏は風がすごく気持ちいいですよ。隅のポンプを動かすと樽から水が出て、階段の脇の“川”を伝い、池の上の土管から“滝”になって流れ落ちる仕掛けです。池には近所の方がくれた卵からかえったカエルもいて、子どもたちはおたまじゃくしやカエルを見て大喜びしています。

ユニークなカリキュラムや年間行事についてご紹介ください。

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少し行くと多摩川に出られるので、河原でカニ獲りをしたりします。雨上がりに行くと、長靴が泥にはまってびっくりする子もいますが、自然のいろいろな面を感じてほしいですね。また、すごろくや凧揚げなど、日本の伝承遊びも取り入れています。春先にはコマ回し大会があって、みんなが見守る中で勝ち抜き戦をやりますが、負けた子も応援してかなり盛り上がります。優勝を目指して、ふだんから園庭で練習している子もいますよ。

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行事では、園から羽田空港方面へ約3キロ歩き、モノレールに乗って空港ターミナルまで行き、帰りに京浜急行で帰ってくるという「お別れ遠足」があります。卒園前に、「こんなに歩けるようになったんだ」という自己肯定感を感じてもらい、公共交通を利用するときのマナーも知ってほしい。なおかつ、2種類の乗り物に乗れ、飛行機も見られるという、盛りだくさんの行事です。

もともとは教育心理学や幼児教育へのコンピュータ導入をご専門とされていらっしゃるそうですが、園でもコンピュータを活用した取り組みはあるのでしょうか?

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導入当初はコンピュータルームを作って、カリキュラムとして実施していましたが、そもそも幼児教育は子どもたちが主体的に遊んだり工夫したりというのが大事。そこで、授業としてではなく、遊具や遊び環境としてのコンピュータの使用へと方向転換し、現在では年長の各保育室にipad miniを1台ずつ置き、調べものなどで子どもたちが使えるようにしています。

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これからは、子どもたちがカメラ機能で園内を撮った画像をタブレットなどで見られるようにする取り組みもしていきたいと思っています。そうすれば、その画像を通して、子ども同士にコミュニケーションが生まれ、撮った理由などを人に説明する力も身につきます。お絵かきアプリも入れていますが、最近の子はママのスマフォでゲームをしているので、こちらが驚くような絵を描く子もいますよ。

ゲームだとどうしても受け身ですが、自分が働きかけることでコンピュータが面白い結果を出してくれる、タブレットでこんな風にクリエイティブなことができるんだと感じてほしいですね。

課外活動も大切にされているとのことですが、実際にどのような活動に取り組んでいらっしゃいますか。

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曜日ごとにアート、体操、ピアノ、英語の教室があり、希望に応じて参加できるようになっています。アートと体操は保育内でも同じ先生に指導していただいていて、ピアノは外部の先生にお願いし、英会話はECCジュニアを導入しています。参加者数は現在、体操が100名近く、アートが50~60名ぐらい。どれも卒業生を受け入れているので、小学生も大勢来ています。

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アートは幼児と小学生のクラスがあり、紙での立体造形がメイン。本園の子は面倒見のよい子が多く、課外授業でも年上の子が下の子にやさしく教えてあげたりしています。体操は学年によって運動能力や体力にかなり差があるので、年中・年長・小学生クラスに分けています。先生は大手の体育教室の講師をされていたノウハウをお持ちの方で、遊び感覚で体力や運動能力をつけられるように、全身を動かすような体操をたくさん取り入れてくださっています。

本園では“幹”の部分の教育を大事にしていますが、保護者や子どもがやりたいことへの場は提供したい。そうすることで“枝葉”が繁り、いい“木”に成長するのではないでしょうか。

「プチふたばちゃんクラブ」とはどのような活動ですか?

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未就園のお子さんと保護者の方のための教室で、今年度、満3歳あるいは満4歳になるお子さんが対象です。ホールで午前中の1時間、お遊戯や工作などをしています。年間15回ぐらい実施していて、約100名が登録されていますが、多い時で70名ぐらい見える時があります。みなさん、園のウェブサイトの案内や在園児の保護者の方からのご紹介、あとは口コミで参加されていますね。お子さんに「集団を経験させてあげたい」というお母さんが多いです。

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お子さんとどう接したらいいのかわからないというお母さんが増えているので、教室はまず、親子の関わりをよくすることを目的としています。例えば、お母さんが子どもを抱っこしてバスの動きを真似る歌遊びがありますが、お母さんの動きに反応して子どもが大喜びする。すると、お母さんは「こうすれば子どもが喜ぶのか」とわかって、子どもたちへの関わり方がとてもよくなっていきます。

子育てに悩んでいるお母さんがすごく多いですが、教室後はいつでも職員と話せるようにしているので、子育て相談ができることもこの教室のいいところです。

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それから、幼稚園に親しみを持ってもらうことも目的のひとつです。本園への入園が前提ではありませんが、親子とも幼稚園という場所や雰囲気に慣れておくと、入園初め、とてもスムーズです。今ではクラスの3分の1ぐらいは教室を経験している子どもたちなので、入園して泣いてばかりという子がとても少なくなりました。幼稚園に慣れている子が他の子にあれこれ教えてあげて、クラス全体がいい雰囲気になっていますね。

園周辺の子育て環境について教えてください。

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認可保育園や小学校や中学校が近くにあるなど、子育て施設がたくさんあります。特に保育園の数はすごく増えているエリアです。遊び場になる公園も多く、近くの大師公園にはほどよい数の遊具、よじ登ったり砂場で遊べるとても大きなくじらの形の広場があります。また、「川崎ルフロン」の中には室内遊び場「キドキド」があります。全身を使う遊具や知育玩具などいろいろな遊具が置いてあって、雨の日でも遊べます。

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それから、「川崎DICE」「ラゾーナ川崎プラザ」「ラ チッタデッラ」には映画館があり、子ども向けの映画も上映しています。「ラゾーナ川崎プラザ」や「ラ チッタデッラ」では、いろいろなイベントも楽しめますよ。こうした場所へ、電車で10分から15分で出かけられます。

このエリアの魅力はどんなところだと感じていらっしゃいますか?

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私は生まれも育ちも川崎ですが、すぐそばには多摩川があって、川辺に公園がたくさんあります。生活するにも、近くに「ホームズ 川崎大師店」「イトーヨーカドー 川崎港町店」があり、「川崎」駅まで出れば、大型の商業施設もたくさんあってすごく便利です。物価も安く、「ホームズ 川崎大師店」のスーパーマーケット、近くの「大師出来野商店街」、「昭和マーケット」では、安くていいものを売っています。
日常的な買い物なら、このあたりで充分いいものが手に入るのでおすすめです。電車の便がよく、車でも首都高から東京、横浜、アクアライン方面へ出られます。

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歴史的にも、「川崎大師」のほか、節分行事が面白い「千蔵寺」、漁師町の名残である「水神社」など、古いものが残っています。マンションが増えて新住民が増えたこともあり、隣近所に無関心でもなく、かといっておせっかいでもないという、ほどよいバランスが取れた街だと思います。生活するには本当に便利で、居心地がいいところですよ。

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今回、話を聞いた人

川崎ふたば幼稚園

園長 小川哲也 先生

所在地:神奈川県川崎市川崎区大師河原2-3-20
電話番号:044-277-6533
URL:http://www.futaba.ed.jp/

※2015(平成27)年3月実施の取材にもとづいた内容です。記載している情報については、今後変わる場合がございます。

川崎ふたば幼稚園インタビュー
所在地:神奈川県川崎市川崎区大師河原2-3-20 
電話番号:044-277-6533
http://www.futaba.ed.jp/

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