横浜市立茅ケ崎中学校 井上菜穂子 校長先生インタビュー

わが子を通わせたくなる学校づくり
地域と協力し生徒の成長を見守る「横浜市立茅ケ崎中学校」

近年、目覚ましい発展を遂げている横浜市都筑区にある港北ニュータウン。1981(昭和56)年に創立された「横浜市立茅ケ崎中学校」は自然豊かな恵まれた環境にあり、生徒たちは「さわやかな中学生」を目標とし、日々、勉強や部活動に励んでいる。またPTA活動も活発で、地域や保護者との協力体制もしっかりととられている。そんな「横浜市立茅ケ崎中学校」について井上菜穂子校長先生にお話を伺った。

目指すは『さわやかな中学生』

井上校長先生
井上校長先生

――はじめに、教育方針について聞かせてください。

井上校長先生:本校は、1981(昭和56)年に創立され、2016(平成28)年で、創立36年目を迎えます。現在全校生徒859名が在籍しており、今年度の春には、新1年生260名を迎えます。
私は日ごろから生徒たちに伝えていることがあります。それは「『さわやかな中学生』でいてほしい。」ということです。中学生時代は誰しも少なからず思春期の時期を迎え、大人になる段階の中でも難しい年頃ではありますが、家族や、友人、地域の方々と調和を取り、きちんと、あいさつや声掛けのできる中学生になってほしいと思っています。

生徒たち手作りの掲示物
生徒たち手作りの掲示物

以前、本校に旅行者からお手紙を頂いたことがあります。「道に迷ったので本校の生徒に声をかけて質問したところ、目的地まで一緒に行ってくれてとても嬉しかった」という内容でした。名前も性別も書かれていなかったので、生徒に訊ねたところ、該当者が2人出てきました(笑)。話を聞くと、2人とも別の方を案内をしてくれていたんです。そのような、相手を思い、行動できる生徒たちがいることをとても誇りに思っています。

「授業研究週間」を通して、教員の授業向上を図る

一生懸命授業に取り組む生徒
一生懸命授業に取り組む生徒

――学力向上のために取り組んでいることは何でしょうか。

井上校長先生:学習面について、他の学校と少し異なる点は、2校時目からを本格的な授業とし、1校時目をウォーミングアップの時間(15分)にしていることでしょうか。内容は読書や漢字練習など、クラスによってさまざまです。このウォーミングアップの時間に、静かに読書をすることで、落ち着いた状態で2校時目を迎えられますし、毎日の15分を活用して基礎学力の向上に励むなど、教科の勉強だけでなく、学ぶ習慣を身に着けることを大切にしています。

授業研究週間も取り入れ、授業の向上を図る
授業研究週間も取り入れ、授業の向上を図る

また近年、教員向けに「授業研究週間」という取り組みを始めました。年に2回、先生方がお互いの授業を見て、コメントを出し合い、授業の向上を図ります。教員自身が担当している教科と同じ教科を教えている先生の授業については、見やすく、また理解もしやすいのですが、他の教科や、自分のクラスを他の先生が教えている様子は、なかなか見る機会がないので、教科や学年を超えてお互いの授業を見合う「授業研究週間」を設けました。授業は先生の独りよがりになってしまうことがあるので、他の先生からアドバイスをしてもらうことで指導力の向上にもつなげています。

高い実績を誇る部活動

男子総合優勝の賞状
男子総合優勝の賞状

――茅ケ崎中学校の特色について教えてください。

井上校長先生:本校は、部活動がとても盛んです。グラウンドも体育館も面積は小さいのですが、生徒たちは一生懸命取り組んでいます。横浜市では、運動部の大会の際、団体種目別に1位の学校には30点、2位の学校には15点とポイントが加算され、全ての部活動のトータル点数で競い合っています。本校の部活動の数はそれほど多くありませんが、2012(平成24)年には、男子が横浜市で総合優勝しました。日頃の成果が実った瞬間でした。

体育館
体育館

運動部だけでなく、文化部も頑張っています。2015(平成27)年には吹奏楽が県大会で金賞、合唱部はNHKコンクールで銀賞をとりました。金賞を受賞するのは私立校が多いので、公立校として、とても嬉しい結果でしたね。

イベントを通して生徒たちの誇りとなる母校に

PTA活動を通して校内美化にも努める
PTA活動を通して校内美化にも努める

――特色あるイベントは、どのようなものがありますか。

井上校長先生:特色あるイベントとして、PTAが主催する「ふれあい祭」を毎年行っています。保護者の方々が模擬店を出されたり、生徒たちの発表の場にもなっています。元々は、近くの小学5、6年生を招待して中学校の魅力を紹介するイベントでした。当時、生徒が発表する場は無かったのですが、徐々に生徒も関わるようになっていきましたね。2016(平成28)年は区の青少年育成事業とタイアップし、小学1年生から6年生までを招待して、大々的に行いました。

もうひとつ、特色のある「花いっぱいプロジェクト」はPTAの活動で、学校を花でいっぱいにし、華やかで明るく、ほっとできる場所作りを目的としています。学校に花を植えるだけでなく、手入れもしてくださるのでとても助かっています。保護者の方々の中にはマンションにお住まいの方も多いので、「草木を植えることが楽しい」と自主的に取り組んでくださる方が多いですね。

そのようなイベントを通して、子どもたちは、自分の母校を誇りに思ってくれていると思います。イベントが催される度に、他の学校や、友達に発信してくれるので、教員としても、やりがいがあります。

文部科学大臣賞を受賞!生徒たちを想うPTA活動

文部科学大臣賞の表彰状
文部科学大臣賞の表彰状

――PTAの活動である「おやじの会」について教えてください。

井上校長先生:PTA活動は、2015(平成27)年に、文部科学大臣賞を受賞しました。特に対象になったのが「おやじの会」です。子どもたちがよりよい環境で練習に励めるようにと、ランニングロードを整備してくれました。グラウンドが狭いこともあり、これまで本校の裏にある公園をランニングコースとして活用していたのですが、地域の方から危ないと指摘を頂きました。そこで「おやじの会」の皆さんが、学校の敷地内で山になっていたところの土を整備し、道を作ってくれたのです。定期的な整備も手作業でやってくれています。竹やぶの管理に困っていた近くのマンションの管理者の方から竹を頂き、ランニングロードに敷きつめています。

「地域コーディネーター」を通して地域と繋がる

「街の先生」を通して、職業を知る
「街の先生」を通して、職業を知る

――地域との関わりについても詳しく教えてください。

井上校長先生:横浜市の政策で、学校支援のボランティアさんと学校側との調整をしていただく「地域コーディネーター」という方がいます。1年間横浜市の研修を受けて資格を取ると認定されます。その「地域コーディネーター」を本校から、元PTAの役員の方にお願いして資格を取って頂いています。今年は、子どもたちの面接練習のために面接員の代わりをしてくれる方をコーディネートしていただきました。地域の方々と調整してくださり、面接員を18人コーディネートしてくれました。生徒が300人近くいるので、1人10数名ずつ練習をしてくれました。公立高校の試験では面接が必須になっているので、とても助かりましたね。

職業調べ報告書
職業調べ報告書

他にも「街の先生」という、地域の方を先生として迎え、授業をする取り組みも行っています。地域の方々には、ご自身の職業について話していただくのですが、その際も、美容師さんや大工さんなど、色々な方をコーディネートしてくださいました。

また、生徒と地域との関わりでは、合唱部や吹奏楽部は地域の高齢者施設から依頼を受け、年に数回訪問しています。小学校でも演奏をする機会があるので、小学生と中学生の交流にもつながっています。

美しい街並みや充実したイベント 子育てにもピッタリな街

美しく整備された街
美しく整備された街

――都筑区は人口が増え続け、立地やその環境のよさからますます人気の地域であり、 また、学校周辺のみならず、最寄り駅の「センター南」駅や「仲町台」駅周辺など、めざましい発展を遂げている新しい地域でもあります。井上校長先生が思うこの街の魅力について教えてください。

井上校長先生:周辺エリアのまちづくりは、ヨーロッパの街並みを参考にしているようです。街のつくりが独特で遊歩道がたくさんあります。歩いていると小川があったり鴨が親子でいたり、散策してもとても楽しいですね。駅から学校まで信号が一つもなく来られますし、段差がないので車イスでも大丈夫なんです。

また、区がイベントをたくさん開催していることも魅力ではないでしょうか。区民まつりや、青少年保護バザーなど、「センター南」を中心とした祭があり、親子で楽しめる機会も多いと思います。都筑区は平均年齢が34歳と若い街でもあるので、新しく住まわれる方も住みやすい環境なのではないでしょうか。街並みや、区の取り組みからも見てとれるように、本当に子育てにピッタリな街だと思います。

横浜市立茅ケ崎中学校

井上菜穂子 校長先生
横浜市都筑区茅ケ崎南1-10-1
URL:http://www.edu.city.yokohama.jp/sch/jhs/chigasaki/