地域の人や保護者も一緒に子どもたちをサポート

金蔵寺の寺子屋がルーツ
145年の歴史を誇る「横浜市立日吉台小学校」

「日吉」駅に最も近い「横浜市立日吉台小学校」。すぐ近くにある「慶應義塾普通部」をはじめ、有名私立大学のキャンパスなどが集中する文教地区にあり、児童は主体的に日々学習に励み、学校の教育活動に協力的な保護者も多い。今回は、学校の特徴や日吉エリアの魅力について、2018(平成30)年4月に「横浜市立日吉台中学校」から転任された玉置校長先生にお話を伺った。

玉置校長先生
玉置校長先生

――まずは学校の児童数など教えていただけますか。

玉置先生:現在、全校生徒は718名。1、2年生は各4クラス、3年生以上は各3クラス、そして個別支援級が2クラスあります。全学年1クラスずつしかなく、クラス替えが一切ない学校もあることを考えると、本校は中規模クラスの学校といえるでしょう。

開放的な校庭
開放的な校庭

――「日吉台小学校」の歴史を教えてください。

玉置先生:歴史はとても古いんですよ。前身は1863(文久3)年に日吉本町の金蔵寺に設けられた寺子屋で、創立は1873(明治6)年。今年で145周年を迎える、横浜市でも最も古い学校のひとつです。現在の川崎市と横浜市にまたがった広大な「日吉村」から分離した地域にあり、明治時代には当時の村の名前にちなんで「駒林尋常小学校」と呼ばれていました。その後1932(昭和7)年に東急電鉄が今の「日吉」駅周辺を開発し、「日吉台」と名付けて売り出したのをきっかけに「日吉台尋常小学校」となり、その後国民学校を経て、新しい学校制度が敷かれた1947(昭和22年)に現在の「日吉台小学校」となりました。街の発展とともにその後どんどん児童が増え、次々に分校が生まれ、独立していき、現在の駒林小、矢上小、下田小、日吉南小などになりました。

教室
教室

――近隣に新しい学校ができると聞きました。

玉置先生:そうなんです。2020年に新しく「箕輪小学校」が開校することが決まっています。綱島街道の東側に広がる工場跡地に大規模なマンションや住宅建設が進み、児童数が大幅に増加したため、設立が決まりました。いま本校に通っている一部の児童も、新しい学区に従って新小学校に移ることになるでしょう。

――学校の設備や造りの特徴について教えてください。

玉置先生:限られた敷地の中で増築を重ねてきたため、それに対応するための工夫が本校ならではの空間を生み出しています。たとえば図書室。蔵書が部屋に入り切らないので、書棚を廊下にも置き、図書室の入口付近も図書スペースにしているんです。マットを敷いて、靴を脱いでくつろぎながら本を読めるので、子どもたちにも好評です。

図書室前廊下のスペースを有効活用
図書室前廊下のスペースを有効活用

――授業ではITの活用が進んでいると伺いました。

玉置先生:校内にはWi-Fiのルーターが3台あり、タブレットで撮影した写真や動画を教室のテレビに映し出してクラスで共有するなど、さまざまな学びに活用されています。体育の授業では、児童が自身の跳躍や走り方のフォームを確認するのにも役立っています。

――教育目標について教えてください。

玉置先生:本校の教育目標は「みずから生きる ともに生きる 日吉台の子」。こちらは自立的・主体的に学び、自分自身や友達、そして家族や地域の方々など自分の周りにいる人を大切にしながら生きるということを意味しています。

さまざまなトロフィーや賞状が飾られた職員玄関
さまざまなトロフィーや賞状が飾られた職員玄関

――学校全体で取り組んでいることなどあれば教えてください。

玉置先生:本校を含めた近隣の4つの小学校と1つの中学校からなる「日吉台中学校区ブロック」では、共通の目標として「笑顔とあいさつ」を掲げています。こちらはコミュニケーションの基本でもあるあいさつを通して、人と人とを繋げるというものです。本校だけの取り組みではありませんが、小学校の時から指導を受けている児童はやはりあいさつが習慣づいていると感じます。また、近隣の小中学校と連携し、9年間で育む子ども像を共有しています。

明るく広々とした廊下
明るく広々とした廊下

――地域の方との交流について教えてください。

玉置先生:交流はとても盛んで、いつもお世話になっています。校庭の花壇は、ボランティアの方々のおかげでいつもきれいに整えられています。図書ボランティアの方々は、朝の読書の時間に各学級で読み聞かせをしてくださったり、図書室の書架の整理などもお手伝いいただいています。また、登下校の見守りもありがたいですね。特に入学したての1年生がいる4月は、地域の方々が街角で見守ってくださるのが非常に心強いです。
また、「日吉台小学校おやじの会」は様々な体験会、陶芸教室、正月遊びなど、子どもたちが喜ぶイベントをたくさん企画してくださっており、学校行事の運営でも支援していただいています。

歴代の在校生による運動会の参加賞デザイン
歴代の在校生による運動会の参加賞デザイン

――日吉台小での学校生活を通して、どんな生徒に育ってほしいと思いますか。

玉置先生:当校には、個人で取り組む座学以外にも、班ごとに話し合いながら課題解決をめざす授業が多くあります。グループ学習を通して互いに高め合うことで、みんなが自主的に課題解決に取り組める子に育ってくれればと願っています。

――日吉エリアの魅力について教えてください。

玉置先生:昭和の雰囲気が色濃く残っているところが、日吉エリアの大きな魅力だと思います。特に、「日吉」駅の西口から放射状に道路が伸びる駅前の街並みは、東急が開発した頃からほとんど変わっていません。昔ながらの喫茶店もあって、ノスタルジックな気持ちに浸れます。もちろん新しいお店などもできていますが、古い建物の面影を残して上手にリノベーションされているところが多いように思います。小さな扇型の中に昭和と平成がうまく共存しているんです。

放射線状に広がる「日吉商店街」
放射線状に広がる「日吉商店街」

――玉置校長先生のおすすめスポットを教えてください。

玉置先生:ここ「日吉台小学校」の近くにある「赤門坂」ですね。周囲の住宅街も趣があって素敵ですし、何より坂をのぼりきったところから見る夕焼けの景色がとても綺麗なんです。

――周辺の幼稚園や保育園、「日吉台中学校」との交流についてはいかがでしょうか。

玉置先生:保育園・幼稚園から小学校、中学校へとなめらかに接続させるため、日頃から密に連携しています。本校の校庭では幼稚園や保育園の運動会も実施されています。また、「日吉台中学校」の生徒会メンバーは毎年本校に出向いて、委員会や部活道などについて児童に説明してくれています。また、PTAの活動も充実していますし、小学校の校庭を会場に夏祭りを行うなど、保護者や地域の人々とのつながりもとても強いと感じます。

「日吉台小学校」東門
「日吉台小学校」東門

――日吉という街の未来について、どうお考えですか。

玉置先生:現在工事中の相鉄・東急直通線が開通すれば、横浜西部から都心へのアクセスもさらに良くなり、今まで以上に便利になるはずです。ですが、地域との強いつながりなど古き良きものはこの先もずっと変わらないだろうと信じています。このエリアでは、3代、4代にわたって日吉台小学校出身というご家庭もございます。将来この地域のために貢献し、地域を担っていってくださる人がこの学校からたくさん巣立っていってくれればと思っております。

横浜市立日吉台小学校 玉置校長
横浜市立日吉台小学校 玉置校長

横浜市立日吉台小学校

校長 玉置 恭美 先生
所在地 :神奈川県横浜市港北区日吉本町1-34-21
電話番号:045-561-2042
URL:http://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/es/hiyoshidai/
※この情報は2018(平成30)年4月時点のものです。