海福雑貨(うみふくざっか)店長 遠藤和海さん インタビュー

街の古いアパートの一角で営まれる雑貨屋さん「海福雑貨」で“好きなものたち”に出会う

お店があるのは「東林間駅」と「小田急相模原」駅のちょうど中間あたり、通りから一本入った住宅地の中。建物は昭和の風情が漂う木造アパートメント。その1階と2階の、幾つかの部屋の壁を取り払って店舗としている。

このユニークな雑貨店をオープンさせたのは、この街に生まれ育った遠藤和海さん。自分の感性が赴くままに、国内外の珍しいもの、可愛いもの、面白いもの、不思議なものなどを収集し販売している。そのほかにも作家さんを集めての展示即売イベントや、近隣個人店を集めての住民交流イベントなど、イベントの仕掛人としても活躍している遠藤さん。今回は「海福雑貨」に懸けた思いと見どころ、東林間エリアの魅力などについてお話を聞いた。

自分の感覚を大切に、好きなものにこだわったお店作り

「海福雑貨」店主の遠藤和海さん
「海福雑貨」店主の遠藤和海さん

――この春で10周年を迎えられたそうですが、お店を開いたきっかけと、お店の特徴について教えてください。

遠藤さん:「好きなものに囲まれて仕事をしたかった」という一言に尽きますが、それに加えて、会社で働くのではなく、自分で何か仕事を見つけて働きたいという思いもありました。大学を卒業してお店を開くまでは一般企業で働いていましたから、雑貨屋の仕事はまったく初めてでした。

お店のコンセプトは明確に決めていませんが、強いて言えば「好きなものを集める」。何系などではなく、店に合うと思ったもの、自分が好きだと思ったものを仕入れています。国内外の割合は、半々くらいです。

国内の商品は、半分くらいが作家さんからの委託販売品、もう半分が古物市場から仕入れた商品です。国外の商品については、エジプトの香水瓶や、ストームグラス(天気管)など。ある程度柱になっている商品については、直輸入で仕入れていますし、海外の古物市場で買い付けもしています。特にどこの国や地方というこだわりは無く、古くて味があって、かわいかったり、きれいな物だったりすれば、何でも仕入れています。

店舗は商店街から離れた住宅地の一角にある
店舗は商店街から離れた住宅地の一角にある

――なぜ、商店街から離れた場所にあるアパートでお店を開かれたのですか?

遠藤さん:実は、ここで10年も営業できているのは“結果オーライ”なんです。大学時代には都内で暮らしていましたが、東林間は出身地で、就職を機に戻ってきました。その時からこの先も地元で生活したいと思っていたので、お店の物件も地元限定で探していて、この物件にたまたま出会って、直感で決めました。

まずは1階を借りて店を始め、5年ぐらいして2階の部屋が1つ空いたので、そこに新しい売り場を作りました。さらにその隣が空いたので、壁を取ってつなげて店を広くして、という感じで広げてきました。

エジプト香水瓶、ストームグラス、ウラングラスなどが所狭しと並ぶ
エジプト香水瓶、ストームグラス、ウラングラスなどが所狭しと並ぶ

――ご自身で特に好きなもの、種類豊富な分野は何ですか?

遠藤さん:エジプトの香水瓶、ストームグラスのほか、「ウラングラス」などは珍しいと思います。100年以上前のものになると「銀化」といってガラスの表面が変色していたり、気泡が混ざっていたり、歪みがあったり、個性があって面白いです。石も好きなので、2階の売り場には鉱石も沢山置いています。

――ご自身でも「地図絵」を制作されているそうですね。これはどんなものですか?

遠藤さん:これはシャープペンを使って1つ1つ、違うブロックを組み合わせて描き、地図のように見せるというもので、商品化もしています。高校の頃から趣味で書いていて、店を始めるまでに書き溜めていたものを、プリントにしたり、製品化したりして販売しています。モチーフは架空の世界で、「こういう街があったら面白いな」というイメージです。

より面白く、より楽しめる空間へ、そして街へ

2階の分室は1回とはまた違った世界観
2階の分室は1回とはまた違った世界観

――2階は週末だけのオープンということですが、1階との住み分けはどのようになっていますか?

遠藤さん:2階は少しトーンを落とした雰囲気で、理科系や医療系のものを主に置いています。1階には可愛くて明るくてきれいなものを、2階には暗くてきれいで妖しいもの、という住み分けです。

――海福雑貨さんが主催して、イベントも開催しているそうですね。

遠藤さん:ひとつは「オダサガ文化祭」という比較的大きなイベントを主催しています。毎年1回、「小田急相模原」駅前の商業施設のホールを借りて、商品を置いてくださっている委託作家さんに来ていただき、展示販売のイベントをしています。

「オダサガ文化祭」の様子
「オダサガ文化祭」の様子

もうひとつは「おさんぽマルシェ」、これは「いつでもおさんぽまっぷ」というマップに参加しているお店が、年に1回、神社に集まって、販売や飲食の露店を出すイベントです。こちらは「おさんぽマップ製作委員会」という組織を作って連合で開催しています。これも10年前から始めたもので、相模大野の「報徳二宮神社」でやっています。

神社にお店が集まる「おさんぽマルシェ」
神社にお店が集まる「おさんぽマルシェ」

――遠藤さんが今後チャレンジしたいこと、大切にしていきたいことを教えてください。

遠藤さん:まずはお店を熟成することを目指したいです。より面白いものを集め、空間も熟成し、より良い店にしていきたいと思っています。とにかく、「来て、見て、楽しい」という感覚を、もっともっと味わえるようにしていきたいですね。

いい意味で気を抜いて過ごせる、のんびりと楽しめる雰囲気

店内風景
店内風景

――東林間の街の魅力は、どんなところでしょうか。

遠藤さん:この店は住所が東林間、最寄り駅が小田急相模原という場所で、どちらの街にも行ける立地ですが、僕は出身が東林間で住んでいるのも東林間なので、東林間のほうが好きですね。小田急相模原はにぎやかな街、東林間はおっとりとした、のどかな街という感じがします。リラックスして過ごせる、いい意味で「気を抜いて過ごせる街」ですね。

――これから東林間に引っ越してくる方にメッセージをお願いします。

遠藤さん:東林間はのどかで過ごしやすい街で、うち以外にもかわいい個人店が多くあります。休日などに散歩をして、お茶をして、買い物をして、地元でのんびり楽しみたいという人にとっては、すごくいい街だと思います。まずはぜひ一度、遊びに来ていただけばと思います。

「海福雑貨」店主 遠藤和海さん
「海福雑貨」店主 遠藤和海さん

海福雑貨

店主 遠藤和海さん
所在地:神奈川県相模原市南区東林間3-18-3
電話番号:042-705-3392
URL:http://umick.com/
※この情報は2017(平成29)年11月時点のものです。